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日本初の油揚げと豆腐のハラル認証を宇都宮の食品会社が取得

2014.11.12

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出典:やまとごころ.jp

栃木県宇都宮市にある「こいしや食品株式社」が、豆腐と油揚げ・揚物のハラル認証を取得した。5 千m²以上の工場の認証取得 は日本国内では最大級だ。

当面は海外に輸出することはせず、スーパーマーケットを通して在住のモスリムの需要を見込む。さらに訪日観光が伸びていることから、宿泊施設、レストラン、空港、さらに機内食へのアプローチを強めていく。地元、日光は国際観光都市として、訪日観光客への対応を進めている地域だけに、まずは地元に利用してもらえるよう働きかける。やがては全国への展開を目指していて、現在の年商26億円から5億円上乗せさせるのが目標だ。

NPO法人日本アジアハラール協会が監査して、ハラル認証に至った。同会のマハメット・ワカサ氏によると、工場はもともと清潔で、ハラルの教えに合致していた。しかし原料など、当初は10項目の指摘事項があったが、それをすべてクリアできたという。

来日間もない留学生にとっては、商品の原材料表示が理解できないため、ハラルマークがあるのは歓迎だという。寿司に慣れていないモスリムにとって、いなり寿司は、握り寿司よりも食べやすい。新しいニーズの掘り起こしが進みそうだ。

こいしや食品株式社は、1日10万丁の豆腐を製造する業界8位の老舗だ。常に新しいことに挑戦する企業マインドが生んだ今回のハラル認証。2020年のオリンピックに向けてモスリム市場への受入が一歩進んだ。

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