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★スノーリゾート地域の活性化に向けて意見交換、先進事例や訪日外国人の動向などを報告

2018.10.19

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2018年10月17日、第5回「スノーリゾート地域の活性化推進会議」が開催された。

1990年代のピークを境に、減少の一途をたどるスキー・スノーボード人口だが、近年は日本の雪質やスノーリゾートへのアクセスの良さ等が評価され、スノースポーツを目的としたインバウンド観光客数も増加傾向にある。

今回の推進会議では、国内のスノーリゾート地域の先行的な取組事例や海外市場及び訪日外国人の状況についての調査結果が報告され、今後のスノーリゾート地域の活性化に向けた取組について意見交換がなされた。

スノーリゾート地域の安定収益に向けた通年運営が課題

まずはじめに、今年8月に発表された、官民が取り組むべき事項を取りまとめた「スノーリゾート地域の活性化に向けたアクションプログラム2018」に関連する3地域の取り組みが発表された。

新潟、長野、群馬の3県7市町村によって形成される一般社団法人雪国観光圏代表理事の井口氏は、湯沢町の宿泊者数が全体の半数近くをしめており、地域間で格差が生じていることを指摘。10年後、20年後も価値を高められるよう「雪国文化」という地域が共通して持つ独自の価値を伝えることの重要性を強調した。

このほか、北海道岩内町にある岩内マウンテンビレッジのリゾート開発などを手掛けるYuki Kamui株式会社や、ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフをはじめとするスキー場を運営する東急不動産がそれぞれの取り組みを発表。冬のスノーリゾートだけでなく夏も含む通年運営で、収益を上げることの重要性を訴えた。

日本らしさを活かしたスキー場で地域活性化へ

その後、海外市場および訪日外国人の状況として、9月18日~22日に北京で開催されたWORLD WINTER SPORTS (BEIJING) EXPO2018 (WWSE2018)の様子を、JNTOが発表。また、WWSE2018来場者対象に行ったアンケート結果の発表もあった。アンケートによると、スノーリゾート旅行意向のある人の半数以上が、距離や価格のほか、言語の観点から、中国国内での旅行を希望しているが、一方で海外志向のある人の多くがアジアへの旅行を希望していることが分かった。また中国国内を選択した人の中で、国内で満足していると答えた人はわずか6.7%にすぎず、日本のスキー場の環境整備といった対応次第では、スノーリゾート目的の中国人の誘客が見込めることも分かった。

北海道大学の遠藤正委員は、外国人観光客が過ごしやすい環境にただ寄せていくのではなく、日本らしさを活かした独自性あるスキー場にすることが大切ではないかと話した。JTIC SWISS代表の山田桂一郎委員は、本会議は、スノーリゾートの活性化ではなくスノーリゾートを通じた地域の活性化が目指す姿であると話し、ただ一企業が儲けるだけではダメ、地域が盛り上がる仕組みにすることが大切だと強調した。

(やまとごころ編集部)

 

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