インバウンドニュース
★訪日観光客の急激な増加が地域にもたらすもの。京都が抱える課題とは?
2017.07.28
2016年の訪日外国人客数は2400万人を突破、2017年には、2700万人に到達することも予想されており、2020年までに訪日客数4000万人という目標に向けて着実に歩みを進めている。そんな中で、観光客の増えすぎによる問題も顕在化し始めている。
日本人だけでなく外国人にも圧倒的な人気を誇る京都では、訪日観光客などの増加により、市民の足でもあるバスの混雑が深刻な問題になっている。この問題解決の一つとして、市バス・京都バス1日乗車券カードを500円から600円に値上げ、代わりにバスだけでなく市営地下鉄も利用できる「京都観光1日乗車券」を1200円から900円に300円値下げをする方向で調整している。観光客に地下鉄利用を促し、バスの混雑緩和を狙う。
このほか、祇園で毎年開催されていた夜桜のライトアップが今年、観光客の急増を理由に中止となった。27年前に始まって以来、京都観光の目玉の一つとして知られていたイベントだったが、外国人観光客の急増に伴い、安全管理などに対する不安がぬぐえず、やむを得ず中止となったようだ。
ただ、外国人観光客が増えるだけでは、経済効果は生まない。訪れた観光客が消費することで初めて、その地がメリットを享受できる。外国人観光客に消費をしてもらう仕組みを考え、形にしていくことが、今の日本が抱える課題だということを、観光先進地域”京都”が教えてくれる。
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