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★京都市「宿泊税」条例案が可決、2018年秋から導入予定

2017.11.06

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京都市議会は11月2日、市内全ての宿泊施設の利用者に「宿泊税」を課す市条例案を可決した。税額は1人当たり200~1000円で、実施時期は、2018年10月頃の施行となる予定。

自治体による宿泊税の導入は東京都と大阪府に次いで3例目。ホテル、旅館、簡易宿所の他、いわゆる違法民泊等への宿泊者も含めた、すべての宿泊者が宿泊税の納税対象となるのは全国で初めてとなる。ただし、修学旅行生と引率者の宿泊税は免除される。

税額は、1人1泊2万円未満の場合は200円、2万円以上5万円未満は500円、5万円以上は1000円と、宿泊料金に応じて定められている。税収は初年度の2018年が約19億円、19年度以降は通年で約45億6000万円を見込む。京都市では、宿泊税の導入について1年にわたる議論が交わされ、宿泊税の用途は「観光客と市民双方の満足度を高める施策に充てる」と説明している。

具体的な用途としては、
[1] 住む人にも訪れる人にも京都の品格や魅力を実感できる取組の推進
[2]入洛客の増加など、観光を取り巻く情勢の変化に対する受入環境の整備
[3] 京都の魅力の国内外への情報発信
の3つを強化の柱としつつも、近年課題となっている「京町家の保存・継承」「道路の渋滞や公共交通機関の混雑対策」「違法民泊の適正化」にも宿泊税を充てていくという。

(やまとごころ編集部)

 

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