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成田エクスプレスと東京モノレールに多言語AIチャットボットを試験導入

2019.10.02

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JR東日本が運行する成田エクスプレスと東京モノレールで、外国語AIサービス「triplaチャットボット」が導入される。この取り組みは、旅行業界向けIT・AIサービスを展開するtripla株式会社(以下トリプラ)による実証実験の形式で、10月1日から12月31日まで行う予定。

トリプラは、2019年6月よりJR東日本スタートアップ株式会社と資本業務提携を結び、2018年12月から2019年3月まで実施されたJR東日本「案内AIみんなで育てようプロジェクト」共同実証実験に参画しており、今回の取り組みはその結果を受けたもの。

観光庁によると、訪日外国人観光客数は年々増加傾向にあり、2020年には4,000万人に達すると見込まれている。鉄道業界では、看板やポスターの多言語表記対応が進められているが、外国人観光客が訪日中に困ることに「コミュニケーション」「目的地までの公共交通の経路情報の入手」「公共交通の利用方法(乗り方)や利用料金」などが挙げられており、公共交通機関を利用する難易度は高い。さらに案内を担当する駅係員の人員数にも限界があり、人的リソースの補充以外の方法で、鉄道を利用する外国人観光客の利便性を向上させる必要がある。

実施期間中は、国際的スポーツ大会が日本国内にて開催中であり、訪日外国人観光客数の増加が予想される。外国人観光客は、空港特急車内で初となる「triplaチャットボット」のサービスを通じて、乗り換え方法、駅構内図、宿泊施設までの道のりを多言語で把握することが可能となる。「triplaチャットボット」は、成田エクスプレスは成田空港駅~池袋駅間および横浜駅間の全車両内および駅構内にて利用でき、東京モノレールは羽田空港第2ビル駅~浜松町駅間の全車両内および駅構内にて利用できる。利用には、成田エクスプレスでは、JR-EAST FREE Wi-Fiからインターネットに接続すると画面にチャットボットアイコンが表示される。東京モノレールでは、公式ホームページにアイコンがあり、そのアイコンからのアクセスでサービスの利用が可能となる。また、対応言語は、日本語・英語・韓国語・中国簡素体・中国繁素体の5ヵ国語。

(やまとごころ編集部)

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