インバウンドニュース
IATA 夏の旅行シーズン振るわず、2020年航空需要を66%減に下方修正
2020.10.05
IATA(国際航空運送協会)は9月29日、2020年の世界の旅客需要の予測を発表した。北半球での夏の旅行シーズンが不振に終わり、その結果、前回の63%減との予想よりも3ポイント減の前年比66%減と下方修正となった。
8月の旅客需要は大幅に落ち込んでおり、有償旅客を運んだ距離を示す有償旅客キロ(RPK)は前年同月比75.3%の減少となった。これは、7月の前年同月比79.5%と比較するとわずかに改善がみられる。国内市場は国際市場に比べ回復基調にあるが、前年と比較すると大幅に減少しており、8月の座席供給量を表すASK(有効座席キロ)は前年比63.8%減、座席利用率は27.2ポイント減で過去最低の58.5%となった。日本の8月の国内市場は、前年同月比68.6%減となり、これは7月より65.2%から3.4ポイント後退となった。
多くの主要都市で、新たな新型コロナウイルス感染症が発生し、政府の規制が復活したため、8月中旬には航空旅客サービスの回復が止まることに。第4四半期の空の旅の事前予約も引き続き低迷することを示している。世界のRPKの前年比成長率の低下は12月までに55%減で落ち着くとの予測をしていたが、12月は前年比68%の減少が見込まれ、回復がさらに遅れるものとしている。
IATA事務総長は、「8月の世界の旅客需要は業界で史上最悪となった。国際的な需要の回復は事実上存在せず、オーストラリアと日本の国内市場は、新たな感染拡大と旅行制限に直面し、実際に後退した。夏の旅行のピークが悲惨な状況になったことで、予想を66%減に下方修正しました」と述べた。
グラフ出典:COVID-19 Downgrade for global air travel outlook(IATA)
(やまとごころ編集部)
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