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2020年11月百貨店売上、前年同月14.3%減の4178億円。札幌で減少幅大きく33.3%減、インバウンドは10月より微増

2020.12.25

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日本百貨店協会は12月22日、11月の全国百貨店売上高の概況を発表した。総売上高は前年同月比14.3%減の4178億円余で、14月連続のマイナス記録となった。消費税増税や台風の影響の反動から減少率が少なかった前月の1.7%減から比べると、大きく水準が下がっている。11月は中句から新型コロナ感染症の再度拡大で、外出への自粛ムードが高齢者の間で特に高まり、売り上げと客数における大きなマイナス要因となった。

顧客別にみると、国内市場は前年同月比10.0%減で、物産展や会員施策などの企画催事や「Go To トラベル」キャンペーンなどの政府主導の施策が貢献し、4.8%増加した10月から再び下がった。外国人に対する入国規制が敷かれているインバウンドは同89.3%減で、相変わらず低迷している。

地区別では、大都市も地方(10都市以外)ともに不調で、大都市と地方の伸び率の格差も縮まり、その差5.7ポイントになった。特に、感染症拡大の影響で11月初めから不調だった札幌は前年同月比33.3%も減少した。

商品別では美術・宝飾・貴金属などの高額商材が12.0%プラスの二桁増となった。これは前年度の消費税増税による買い控えからの反動と見られている。イエナカ消費や絆消費には盛り上がりがあり、クリスマスケーキやおせち、お歳暮などの食料品が順調に推移している。衣料品は暖冬の影響で冬物の動きがあまりなく、国内アパレルブランド改廃や販路集約などもあり、苦戦している。

各社が注力しているECの売上は順調で、売上全体に対するシェアが高まっている状況だ。ネット対応の強化や福袋の事前予約、クリアランスセールの会期拡大など三密回避を念頭においた新しい施策で、「新しい生活様式」に即した取り組みを行っている。

インバウンドにおける11月の免税総売上高は、ビジネス関連や留学生の入国規制が緩和されたため、中国や台湾からの訪日客がわずかに増えた。前年同月比で約27億9000万円の89.3%減となり、約21億円で91.8%減だった先月より微増した。観光関連でも購買客数は約7000人で前月の約5000人より微増したものの、10カ月連続でマイナスとなった。一人あたりの購買単価は約38万円で前年同月比495.4%だった。

11月に外国人観光客に人気のあった商品は以下の通り。

1位:化粧品
2位:ハイエンドブランド
3位:婦人服飾雑貨
4位:食料品
5位:家庭用品

また、免税手続きカウンターの来店国、地域別順位は以下の通り。

1位:中国本土
2位:台湾
3位:香港
4位:韓国
5位:タイ
6位:マレーシア
7位:シンガポール

 

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