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シンガポールと富士山をつなぐドローン遠隔操作体験イベント開催、インバウンド需要喚起目指す

2021.09.17

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静岡県東南アジア駐在員事務所​​は、9日、シンガポール向けインバウンド需要喚起の取り組みとして、富士山の麓でドローンの遠隔操作体験ができるバーチャルイベント「Mt.Fuji Drone Challenge in Asagiri」を開催した。

午前中はシンガポールのメディア、インフルエンサーや旅行会社を、午後は現地一般参加者を集め、シンガポールの One&Co バーチャルツアー会場と同県富士宮市に位置し富士山が一望できるあさぎりフードパークとをオンラインで繋いだ。シンガポールからモニター越しのドローンの遠隔操作体験、静岡の名物であるお茶のブレンドティ体験、富士山の伏流水で醸造した日本酒の利き酒体験など、インタラクティブな体験を提供し、その様子をFacebookでライブ配信した。

ドローン遠隔操作は、レクチャーを行った上、参加者それぞれがドローン遠隔操作を行なった。ブレンドティ体験では、シンガポールの会場で実際の商品を提供し、参加者もオリジナルのブレンドティーを作った。

ライブ配信は、視聴者数が120名を超え、さらに、13日時点での再生回数が1700回を超えた。コメント欄にも「いつか静岡に訪れてみたい」「ドローンの遠隔操作を体験してみたい」「富士山やあさぎりフードバークにも訪れてみたい」といったコメントが多数寄せられている。

参加者からは、「ドローン操作は初めての体験で、上空から見た景色はきれいだった。いつか是非現地を訪れてみたい」などの感想があり、旅行会社からは「初めての経験で非常に興味深いツアーであった」との評価があった。また「ドローンを遠隔操作できる飛行箇所を更に増やして5つ程度あると、日本全国を巡るような体験ができて更に面白くなるのではないか」などの提案もあった。

コロナ禍でインバウンド需要が閉ざされる中、自治体と旅行代理店、シンガポールのスタートアップが手を組んで、新たなバーチャルツアーの仕組みとコロナ後の新たな旅行需要を模索したこの企画。主催者は、ドローンの技術ノウハウを活かしたハイブリッド旅行商品の実証実験と共に、シンガポール人に今の「富士山」を観光してもらうことができ、リベンジ消費を見据えたトラベルマーケット開拓の良い機会となったとしている。

静岡県東南アジア駐在員事務所の福田渉所長は、今回のイベントを通じて、まず訪日市場の再開に向けシンガポールの展示会などで遠隔操作技術を紹介しながら、コロナ収束後を見据えた観光集客につなげたい考えを示した。

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