インバウンドニュース
2023年7-9月期の越境ECトレンド。デジタルカメラやトレカ、自動車パーツが大きく成長 ーイーベイジャパン
2023.11.02
イーベイ・ジャパンが10月27日、2023年第3四半期(7月〜9月)の越境ECトレンドを公開した。海外のバイヤーが日本のセラー(販売者)の出品物を購入したアイテムの販売動向をまとめたもので、オンラインのマーケットプレイスで取引されている人気商品が分かる内容になっている。
トレーディングカードが前年同期比で54%の伸びを見せ、前回調査の第2四半期と同様、成長率トップとなった。成長率2位は自動車パーツで53%、3位がデジタルカメラで48%となった。なお、1年前は1位が時計・パーツ&アクセサリー、2位がレディース アパレル&バッグ・ブランド小物、3位がメンズ アパレル&バッグ・ブランド小物だったため、1年前の同ランキングのトップ3とは異なる顔ぶれとなった。
取引額トップ10は以下の通り。トップ3は、1位がレディース アパレル&バッグ、ブランド小物、2位が時計・パーツ&アクセサリー、3位がトレーディングカードと、第2四半期と同様の結果となった。前回調査から順位が上がったのは、5位から4位に上がったカメラレンズ・フィルターに加え、10位から8位にランキングをあげたデジタルカメラもあげられる。
2023年第3四半期(7-9月)日本からの「越境EC」取引におけるカテゴリーランキング<取引額TOP10>
カテゴリー別の売れ筋・注目商品では、価値が上がると見越して収集するもので、トレーディングカードなどが注目を集める「コレクティブルズ」が筆頭に上がる。
ポケモンカードが変わらず牽引しており、6月に発売された「ポケモンカード151」や、横浜で8月に開催された「ポケモンワールドチャンピオンシップス」の影響などで高単価トレカでは約150万円で販売されたものもある。ONE PIECEのトレカも伸長し、2024年に25周年を迎える「遊戯王」も注目されている。国際的信頼のあるカード鑑定会社PSAが日本国内で鑑定サービスを開始したこと、多国展開ツールのeBaymagによる販売者数の増加なども貢献しているようだ。
次は「自動車パーツ・カメラ・楽器」で、日産スポーツカーのGT-Rのヘッドライトが国内オークションサイトの約1.5倍の約190万円で販売されるなど、国産純正パーツの海外需要が高い。eBayでの日本から海外への自動車パーツ販売市場規模は、過去5年で5倍に達している。
カメラではマニュアルフォーカスのレンズ、フィルムカメラはプロフェッショナル仕様の一眼レフ、デジカメはコンパクトなど、売れ筋商材がはっきりと浮かび上がってきた。「楽器」でも、円安の影響で高額商品の販売数が増加。アメリカ製のギブソンレスポールジュニアが約203万円で販売されるなど、状態や丁寧な梱包など日本の信頼性による販売ケースも多数伺える。低価格商品もコロナ禍以降に室内でできる趣味として音楽を始める人が増加し、楽器の販売数が伸びている。
「ファッション」では、オフラインマーケットの百貨店で最高収益が更新されているが、オンラインは苦戦。それでも前年比6%増の推移であった。主力は変わらずハンドバッグと時計で、男性用ブランドバッグや高級ジュエリーが売り上げを大きく伸ばしている。
今後の予測としては、高価値の商材であるトレーディングカードやジュエリー、時計などへの需要が益々高まると見ている。
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