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Z世代の最新旅行動向を世界33カ国で調査。AIへの信頼度や、SNS利用について世界と日本の差が明らかに

2024.10.07

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宿泊予約サイトBooking.com(ブッキング・ドットコム)が、1995年〜2010年の間に生まれたZ世代の旅行最新動向を分析し、その結果を発表した。今回は、同社が過去に行った「旅行トレンドに関する調査2024」「2024年の旅行トレンド予測」の2つのデータを基に、Z世代に絞ってレポートにまとめている。テーマごとに、世界と日本の比較もなされ、様々な面でZ世代の傾向が浮き彫りとなる興味深い結果となった。

なお、元となる2つのデータの調査対象や実施期間は以下の通り。
「旅行トレンドに関する調査2024」:32の国と地域の計3万2300名の成人を対象(調査実施は2024年1月~2月)
「2024年の旅行トレンド予測」:33の国と地域の計2万7730名の成人を対象(2023年7月のオンラインアンケート)

世界と日本のZ世代、旅行におけるテクノロジーへの期待の差

AIの活用とソーシャルメディアの活用度に関する質問では、日本と世界のZ世代の回答に大きな差があった。

テクノロジーやAI関係では、「宿泊施設に、ロボットサービスやAI対応のタッチポイントなど、テクノロジーを活用した設備やサービスを求めている」としたのは、世界のZ世代が40%、日本33%だった。一方「『人里離れた穴場スポット』に関して、AIによるオススメを信頼する」としたのは、世界51%に対し、日本29%と大きな差がある。

旅先のアイデアを得るための情報源としてソーシャルメディアを活用する割合は、世界58%に比べて日本は36%と低かった。また「ドラマや映画で見た食べ物や料理を食べるために、旅行をしたい」という人は世界53%、日本61%となっている。

Z世代の旅のスタイル、一人旅への抵抗なし

旅の同伴者や一人旅について聞くと、「過去6カ月間に一人旅をした」のは世界、日本とも4割強で、「今後12カ月以内に一人旅を予定している」のはどちらも6割強と、一人旅に抵抗を感じないことがわかる。また、「パートナーや配偶者と旅行する可能性が高い」と答えたのは世界41%、日本で26%だった。「旅行のアイデアやインスピレーションを集めるうえで、友人や家族のアドバイスを得ている」のは、世界50%、日本34%と15ポイントほど差があった。

ウェルネス関連を重要視するZ世代は、「寛ぎの時間の確保が、旅の主な動機である」に全体の約半数が同意している。「水の近くにいると、すぐにリラックスした気分になる」は、世界71%、日本65%とどちらも高い。「スパや温泉、サウナは宿泊施設で重要な設備である」は世界32%、日本49%で、日本では半数近くに達した。

宿泊施設に関する質問では「以前滞在を楽しんだ宿泊施設をまた利用したいと思っている」と回答する旅行者の割合が、世界68%、日本64%を占め、リピート傾向が強いことがわかった。予算に関しては、全体の約半数が「コストパフォーマンスの良さが、旅行先選びにおいて重要だ」と回答している。「2024年の旅行では、短めの国内旅行(1〜4泊)をする可能性が高い」としたのは世界59%に比べ、日本は85%と高かった。「資金節約のため、ピークを外して旅行することが多い」のは世界58%、日本47%だった。

 

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