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台湾ITF2024来場者へ訪日意向を調査、今後の旅行先は地方志向へ。レンタカー利用に前向きな姿勢も

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コロナ後の訪日観光旅行に関するアンケート調査で、台湾人観光客の地方志向が強まっていることが明らかになった。調査を行ったのは、インバウンド向け観光フリーマガジンを編集発行する株式会社ファイネックス。2024年11月1日~4日に開催された2024台北国際旅行博(ITF2024)にて、来場者に対してWebアンケートを行い、台湾在住の男女1065人(男性405人、女性649人)が回答した。調査結果からは、地方誘客に関する受け入れ側の問題点も明らかになっている。

 

台湾ITF来場者への調査、訪日5回以上が半数超。地方訪問意欲強く

訪日回数について、「5回以上」と答えたのは全体の53%(560人)でそのうち「10回以上」と回答した人も29%に上る。訪日回数5回以上と答えた人を年代別でみると、年代別に見ると、30〜40代が最も多く67%を占めている。

また、水際対策が緩和された2022年10月以降の日本への旅行回数を尋ねたところ、「1回以上」が81%に達した。内訳は、1回が21%、2回が23%、3〜4回が23%、5回以上も14%となった。

コロナ後に訪日した868人に対して、日本旅行で訪問した場所を聞くと、「東京」が最多で388人、「大阪」200人、「北海道」107人、「京都」76人、「名古屋」43人となっており、ゴールデンルートの都市が旅行先として選ばれている。

次の日本旅行ではどこに行きたいかという質問では、「北海道」が166人でトップとなり、次に「東京」156人、「大阪」113人と続いた。その他の場所を選択した人も396人おり、台湾市場では、観光客が集中する都心部から地方へと関心が広がっていることがうかがえる。

 

 

アクセスを理由に地方訪問を断念したのが6割弱、レンタカー利用意向も強く

アクセスが不便で諦めたスポットがあるか、と尋ねると「ある」と回答した人は57%にも上った。具体的に諦めた場所を聞くと「北海道」96人、「東北」48人、「九州南部」47人、「沖縄」31人という結果に。地方での受け入れ時には、多言語での空港や主要駅からの最短ルート、スポット間のアクセスなどの情報提供を行い、移動への不安を払拭する努力が必要だと考えられる。

「訪日中にレンタカーを借りたことがあるか」と尋ねると「ある」が376人(35%)、「借りたことはないがいずれ借りたい」との回答が459人(43%)と、レンタカー利用に対して前向きな回答が得られた。

「レンタカーを借りたことがある」と回答した人に理由を聞くと、「車なしではアクセスが不便なところに行くため」が78%を占める。「いずれ借りたい」人も「アクセスが不便なところに車で行きたい」との回答が62%だった。台湾旅行者が日本で運転する場合は、台湾で取得した運転免許証の翻訳文を特定機関で発行する必要があり、手間は必要ではあるが、レンタカー利用に前向きな姿勢を持っている。この結果から、地方への強い訪問意欲がうかがえた。

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