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2024年海外消費者のトレンドを読み解く越境ECヒットランキング、トレーディングカードやアニメグッズなど趣味消費が拡大

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越境ECサービス「Buyee」を提供するBEENOSは、日本の商品購入データ(2024年1月〜9月)を元に、海外の消費者トレンドを読み解いた「越境ECヒットランキング2024」を発表した。日本企業の海外進出を後押しする目的で発表する同ランキングによると、日本発信の趣味関連グッズが売れており、2024年の海外消費者キーワードとして「趣味大国無双消費」が提唱されている。

 

購入件数トップの商品カテゴリーは「トレーディングカード」

商品カテゴリで一番購入件数が多かったのは「トレーディングカード」だった。国内外の人気が急上昇し、増刷や多様化による市場流通数の増加など海外からの購入が容易となり、2023年のランキング4位から飛躍している。

このカテゴリは、20代男女に人気となっており、特に北米・東南アジア地域で活発な市場だが、他のエリアでもトップ5に入るなど世界中で人気がある。

トレーディングカードの人気商品を見ると、「ポケモンカードゲーム」が1位、次いで2位は「K-POP」だった。また、トレーディングカードの購入では、まとめ買いよりも1枚の指名買いが多いという傾向も判明した。

また、前年同期比のカテゴリ伸長率を見ると、1位は「アニメ・コミックグッズ」となった。動画配信サービスなど、世界中で視聴できる作品が増えたことなどが後押ししている。自国で入手困難なグッズを、越境ECサイトで手に入れたいというニーズが読み取れる。

特に、ヨーロッパ、東アジア、東南アジア、北米で伸長率トップとなり、中南米でもトップ3に入るなど、高い人気を集めている。なお、購入数が伸長した年代を見ると、全エリアで10代だったことから、若い世代を中心に利用者が増えていることがわかった。

 

越境ECで人気を集める日本製品とは?

同ランキングでは、主な商品カテゴリにおける、人気商品やブランドランキングも発表されている。

カテゴリランキング2位のおもちゃ・ホビー分野ではガンプラなどの「プラモデル・模型」が1位、リカちゃん人形などの「人形・キャラクタードール」が2位、仮面ライダーシリーズなどの「ヒーローごっこ・格闘」が3位だった。

飲食料品では「ドリンク・水・酒」が1位、ラーメンメーカーでは「日清食品」が1位に選出された。

ビューティー・ヘルスケア分野では、人気ブランドが「DHC」、人気美容家電が「ヘアードライヤー」にそれぞれ選ばれている。人気ブランドランキングの上位10位中7位を日本のブランドが占め、安全性などに対する海外からの高い信頼度が示された。

カメラ・光学機器分野では、商品人気1位が「フィルムカメラ」で、メーカー人気1位は「CANON」。同ランキングでは、上位10社のうち日本メーカーが9社を占めている。また、自動車・オートバイ分野では、商品人気1位が「カーパーツ」、メーカー人気1位が「ホンダ」だった。

ファッション分野ではレディース・メンズともにトップスの人気が高く、コアユーザーはアメリカ20〜40代の男女だった。

音楽分野では「Ado」が最も人気で、CD、レコード、カセットなどのメディア購入割合では、CDが76.7%、レコードも21.50%を占めた。

本・雑誌分野の人気商品は「漫画・コミック」で、人気漫画作品では「ドラゴンボール」がトップになった。

アニメ作品の伸長率を見ると、「マッシュル」が昨年比950%で1位に。スポーツ・レジャー・アウトドア分野では「釣り」商品が人気だった。次いで「ゴルフ」商品も人気で、人気ブランドの2位には日本の「ミズノ」がランクインしている。また、番外編として、海外で活躍する人気野球選手のランキングを調査したところ、1位は「大谷翔平」だった。

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