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Gアドベンチャーズ発表「2025年の人気旅行先」10のリスト、2年間で予約数150%増の日本が選出
2024.12.16
やまとごころ編集部原則最大15名の少人数制で、個人旅行に限りなく近いツアーを企画、遂行する旅行会社「Gアドベンチャーズ」がこのほど「2025年に旅行すべき人気の旅行先10選」を発表。10の旅行先の一つに日本が選出された。同リストは、2024年11月までの予約数を前年と比較して作成している。
世界最大の少人数制アドベンチャー旅行会社として知られるGアドベンチャーズ。1990年にカナダの起業家が設立したツアー会社だが、世界7大陸100を超える国と地域を対象としたユニークなツアーを提供しており、参加者の国籍が多様なことも特徴の一つだ。
同社では、地域との触れ合いを重視した「コミュニティツーリズム」をコンセプトに掲げ、旅行者と受け入れ先の双方にとって満足度の高いツアーを提供している。地域の産業や文化の継承を支援するツアーが多く、ツアーのあらゆる段階で訪問先の人々や場所に直接的な利益をもたらすような仕組みを構築しているのが特徴。ツアーには地域に精通した経験豊富なリーダーが同行し、安全で思い出に残る旅をサポートしている点も魅力の一つだ。
同社が2025年に旅行すべき場所の10選として発表したリストは以下の通り。
・パキスタン
・ボスニア
・チベット
・タイ
・モロッコ
・フィリピン
・南アフリカ
・ギリシャ
・ポルトガル
・日本
パキスタンは、ハイキングツアーの提供により、ここ数カ月で注目を集めている場所だという。文化や習慣を共有することに熱心な地元のコミュニティと組み、古代のトレイルハイキングを復活させた。G Adventuresは新たなツアーで、これまで観光客が訪れることのなかったコミュニティーでのユニークな体験を提供する予定だという。
ボスニアは、豊かな歴史と文化を背景にした美しい街並み、手つかずの自然、混雑の少なさが魅力。特に、50か国以上を対象にビザなし渡航が可能となり、より多くの観光客が訪れやすくなった。G Adventuresは現地の雇用を促進し、新たに導入したツアーでは、地元の農場やユネスコ世界遺産、古代の要塞を訪れるなど、現地の文化や歴史を深く体験できる。
チベットは「世界の屋根」と呼ばれるその壮大な高地を持ち、息を呑むような自然美と、悠久の歴史を刻む古代の僧院が織りなす独特の魅力を持つ。2020年以来休止していたチベット旅行が2025年に再開され、中国によるビザ制限の緩和により、アクセスが容易になったことで、再び世界中の旅行客がその神秘的な魅力を求めて訪れるようになった。G Adventuresのツアーでは、伝統的なテント生活様式を実際に体験し、地元食「モモ」の作り方も学ぶといった、地元の応援も兼ねたツアーが組まれている。
タイは、多くの観光客に人気の国であり、何度訪れても新たな発見がある魅力的な国として知られている。2025年には、人気テレビ番組や映画のロケ地として注目され、新たな観光客の誘致が期待される。G Adventuresの最新ツアーでは、タイの島々を巡り、シュノーケリングなどさまざまなアクティビティを楽しんだり、ロケ地となった場所でリラックしたりできる。
モロッコは、新しい直行便の就航や、遠隔地でのアクティブな冒険ツアーの開始など、モロッコへのアクセスがこれまで以上に容易になり、観光客の関心を集めている。G Adventuresは、2025年にモロッコで13の新しいツアーを開始し、通常のハイキングコースを離れた田舎の集落や、砂漠の峡谷、ベルベル人のオアシスを訪れるハイアトラス山脈のハイキングなど幅広い選択肢を提供。特に、一人旅や贅沢な旅を求める人向けのオプションも充実しており、多様なニーズに応えている。
フィリピンは、コロナ禍の影響により観光業の回復が遅れていたが、国際便の増加に伴い、再び多くの旅行客が訪れることが期待されている。G Adventuresは、地元コミュニティを支援し、フィリピンの多様な文化を紹介する9つの新しいツアーを再開した。
南アフリカでは、手頃な価格のサファリ体験を求める高齢の旅行者が増えているというデータを元に、あらゆる年齢層向けに快適な「ランド」車両を提供するツアーを開始した。
ギリシャでは、静かな島々を探索することがトレンドになっている。混雑を避け、地元のコミュニティを支援し、増加する観光税を回避するために小型船(ヨット)で認知度の低い島々を巡るツアーを開始する。
ポルトガルは、2年連続で「旅行先リスト」に選出されており、過去2年間で50%の成長率を記録する人気観光地。G Adventuresでは、あまり知られていない歴史的な村々を探索するツアーを提供している。
日本は、過去2年間でツアー予約が150%と急増したという。2025年は、人間の心身の健康や環境保全に取り組むテーマを掲げた2025年大阪世界博覧会に沿った内容の、12の新しいツアーを提供する。北海道知床国立公園の険しい道を行くトレッキングや、自分で温泉を掘る体験、伝統旅館での宿泊、原生林地帯や滝のハイキングなどがある。南部の島々にも目をむけ、沖縄の伝統帆船であるサバニを使って島巡りをする数日間の旅などが企画されている。
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