データインバウンド

インバウンド客のレンタカー利用全国で12%、沖縄では61%。「道の駅」認知度は19%、利用目的は休憩・飲食

2019.03.28

刈部 けい子

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訪日回数が増えるにつれ、地方へ足を伸ばす機会が増えるというのは各種データにも表れているが、レンタカー利用の増加もあり、観光庁では2018年に初めて「道の駅」のインバウンド対応について調査。その結果が最近になって発表された。

沖縄では61%がレンタカー利用

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まずは訪日外国人のレンタカー利用について見てみよう。6空港(新千歳、羽田、中部国際、関西国際、福岡、那覇)における帰国便搭乗直前の訪日旅行者に対するヒアリング結果、訪日中に利用した交通機関は、全国的には新幹線以外の鉄道が70%と高く、ついで、バス、新幹線、タクシーで、レンタカーは12%だった。

一方、沖縄を訪れた人では、レンタカー利用が61%と圧倒的に多く、沖縄ではすでにレンタカーが一般的な交通手段になっていることがわかる。

また、訪日回数別では、沖縄では1回目から56%がレンタカーを利用、2回目以降も50〜60%台で、6-10回目に至っては70%が利用した。一方、全国的な傾向では、訪日1回目は7%にとどまり、6-10回目の21%が最高だった。

「道の駅」訪問目的は休憩、食事、土産物が3トップ

「道の駅」といえば、日本人、外国人問わずドライブ途中に寄ることが多い場所と考えられるが、訪日旅行者全体の「道の駅」の認知度は19%にとどまり、利用経験者の割合は14%だった。レンタカー利用者における「道の駅」の認知度は39%で、利用経験者は27.6%だった。これら「道の駅」訪問経験者の70%は施設の前を通ったことで存在を知っただけで、事前に認知していた割合は低い。

訪問の目的を聞いたところ、トイレ休憩などの休憩が86%で、飲食が53%、地域の特産物の購入が26%で多数を占めた。また、実際に行ったこともこの3つが多く、バスが停車しただけで特に目的はない割合が6%、特に何もしていない割合も1%あった。

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一方、沖縄では訪日旅行者全体での「道の駅」の認知度はレンタカー利用者(38%)とさほど変わらず33%あり、利用経験者は20%近かった。また、「知っていれば立ち寄っていたと思う」という声が83%あり、事前に周知されていれば利用者が増える可能性が大きい。

訪問すれば満足度は高い

「道の駅」の訪問経験者の満足度では、「とても満足」が67%に上り、「やや満足」の31%を加えると満足度は非常に高いことがわかる。ただ、その中でも不満に感じた点では、「観光案内が外国語に対応していない/少ない」が16%あった。

そもそも、「道の駅」にJNTO認定の外国人観光案内所があるところは13%に過ぎず、外国人が多く訪れている「道の駅」(68施設)に限っても、28%にとどまっており、「道の駅」を外国人に気軽に立ち寄ってもらう施設にするためにはまだまだ課題は多いといえそうだ。

JNTO認定外国人観光案内所(カテゴリー1)を設置する「道の駅」のインバウンド取り組み例として、しまなみ海道エリアにある「道の駅」よしうみいきいき館(愛媛県)では、SNSを用いた各国語での情報発信、海外メディアの取材受け入れ等を行い、日本人客の少ない平日にも訪問してくれる訪日旅行者の受け入れに積極的だ。

「道の駅」ニセコビュープラザ(北海道)では日本酒、チーズ、ビールといった地元産の商品を英語で紹介し、週の売り上げが2.1万円アップする効果があったという。

また「道の駅」駅「許田」(沖縄県)では、ガイドの情報をもとに独自に制作した周辺ルートマップを英語、中国語繁体字、韓国語で配布している。

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