データインバウンド
【外国人宿泊者数】2019年5月インバウンド宿泊者数862万人泊。都道府県別伸び率トップは岩手県、市場別伸び率トップはカナダ
2019.08.02
刈部 けい子観光庁が発表した2019年5月の宿泊旅行統計調査結果によると、全体の延べ宿泊者数は4732万人泊で、前年同月比6.5%の増加となった。日本人延べ宿泊者数は前年同月比5.6%増の3870万人泊、また外国人延べ宿泊者数は、前年同月比10.4%増の862万人泊で、共に5月としては調査開始以来の最高値を記録した。
延べ宿泊者全体に占める外国人宿泊者の割合は18.2%だった。
三大都市圏と地方部での外国人延べ宿泊者数を比較すると、三大都市圏は523万人泊(60.7%)で地方部が339万人泊(39.3%)とおよそ6対4の割合になる。前年同月比の伸び率では、三大都市圏で12.7%増、地方部は6.9%増だった。
都道府県別の外国人延べ宿泊者数は、東京都が200万9030人泊(前年同月比10.4%増)で1位、ついで大阪府(144万9320人泊、同10.9%増)、京都府(70万2880人泊、同23.1%増)、北海道(59万1400人泊、同4.6%増)、沖縄県(58万9790人泊、同10.2%増)と続く。
都道府県別の伸び率トップは岩手県で前年同月比70.3%増(2万2000人泊)という大きな伸びを示した。ついで香川県(前年同月比66.6%増、7万7310人泊)と静岡県(同53.7%増、21万8310人泊)、奈良県(同46.7%増、5万3810人泊)も伸び率が高かった。逆に小幅ながら前年同月比マイナスの県も少なくなく、特に青森(前年同月比19.7%減)、栃木県(同13.4%減)が目立った。
都道府県別の国籍(出身地)別延べ宿泊客数の構成比を見ると、北海道、関東、東海、近畿では中国の存在感が目立ち、東北、北陸では台湾、中国・四国では韓国、台湾、香港が多かった。鹿児島県を除く九州6県では韓国の割合が最も多く、鹿児島県では香港が3割を占めた。また、広島県では欧米豪で5割を超える。
5月の宿泊者数を国籍(出身地)別で見ると、1位が中国、以下台湾、韓国、アメリカ、香港となり、この上位5カ国・地域で全体の67.5%を占めた。
市場別伸び率に関しては、4月も38.0%の伸び率だったカナダ(10万5880人泊)が前年同月比41.4%と拡大、以下はオーストラリア、ロシア、など欧米豪の伸びが目立つ。一方で、訪日客数でも減少した台湾、韓国と、インドネシアはマイナスに転じた。
国籍別の都道府県別の延べ宿泊者数構成比では、中国、韓国、香港が大阪府で最も多く、台湾は沖縄県で、マレーシアは北海道で最も多かったが、この4市場を除く16市場では東京都に宿泊した人の割合が最も多かった。
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