データインバウンド
【外国人宿泊者数】2019年6月インバウンド宿泊者数855万人泊。都道府県伸び率トップは山形県、市場別は豪州
2019.09.05
刈部 けい子観光庁が発表した2019年6月の宿泊旅行統計調査結果によると、全体の延べ宿泊者数は4196万人泊で、前年同月比1.3%の増加となった。日本人延べ宿泊者数は3342万人泊で前年同月比0.5%減となったものの、外国人延べ宿泊者数は、前年同月比9.3%増の855万人泊で、6月としては調査開始以来の最高値を記録した。
延べ宿泊者全体に占める外国人宿泊者の割合は20.4%だった。
三大都市圏と地方部での外国人延べ宿泊者数を比較すると、三大都市圏は530万人泊(62.0%)で地方部が325万人泊(38.0%)とおよそ6対4の割合になる。前年同月比の伸び率では、三大都市圏で10.3%増、地方部は7.8%増だった。
都道府県別の外国人延べ宿泊者数は、東京都が201万6860人泊(前年同月比3.3%増)で1位、ついで大阪府(145万9790人泊、同12.4%増)、京都府(68万250人泊、同22.6%増)、北海道(67万1630人泊、同3.4%増)、沖縄県(59万7090人泊、同3.4%増)と続く。
都道府県別の伸び率トップは山形県で前年同月比107.7%増(1万2690人泊)という顕著な伸びを示した。ついで宮城県(前年同月比56.2%増、4万1400人泊)も大きく伸び、静岡県(同34.5%増、21万3160人泊)、愛知県(同31.3%増、31万8460人泊)、兵庫県(同31.0%増、12万3470人泊)、島根県(同30.2%増、8530人泊)も伸び率30%台を記録した。逆に前年同月比マイナスの県も少なくなく、特に青森(前年同月比29.0%減)、茨城県(同26.0%減)で減少が目立った。
都道府県別の国籍(出身地)別延べ宿泊客数の構成比を見ると、台湾が18県、中国が17県でトップシェアだった。地方別では北海道で韓国、東北と北陸で台湾、関東、東海、近畿では中国の存在感が目立ち、特に静岡では76%が中国だった。また、中国・四国では韓国、台湾が多かった。ただし、通常韓国が多い九州では昨今の日韓情勢の影響からか、韓国の割合が最も多かったのは4県にとどまり、鹿児島県と宮崎県では香港、長崎県では台湾がトップを占めた。
6月の宿泊者数を国籍(出身地)別で見ると、1位が中国、以下台湾、韓国、アメリカ、香港となり、この上位5カ国・地域で全体の72.1%を占めた。
市場別伸び率に関しては、オーストラリア(14万9090人泊)が前年同月比29.8%とトップ、続いてロシア、フランス、スペインなど欧州の伸びが目立った。一方で、タイが訪日客数はプラスだったにも関わらず宿泊者数で20.3%減とマイナスに転じた。
国籍別の都道府県別の延べ宿泊者数構成比では、韓国、香港が大阪府で、台湾は沖縄県で最も多かったが、この3市場を除く17市場では東京都に宿泊した人の割合が最も多かった。
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