データインバウンド
【外国人宿泊者数】2019年12月インバウンド宿泊者数780万人泊。年間速報値は1億143万人泊で過去最高を記録
2020.03.03
刈部 けい子観光庁が発表した2019年12月の宿泊旅行統計調査結果によると、全体の延べ宿泊者数は4210万人泊で、前年同月比4.3%減だった。日本人延べ宿泊者数は前年同月比4.5%減の3430万人泊、外国人延べ宿泊者数は前年同月比3.3%減の780万人泊だった。また、延べ宿泊者全体に占める外国人宿泊者の割合は18.5%だった。
なお、1月から12月の年間値(速報値)は、全体の延べ宿泊者数が前年比1.0%増の5億4324万人泊。日本人延べ宿泊者数が前年比0.4%減の4億4180万人泊だったのに対し、外国人延べ宿泊者数の年間値は前年比7.6%増の1億143万人泊で、調査開始以来の最高値となった。
12月の外国人宿泊者の伸びを三大都市圏と地方部の前年同月比で見ると、三大都市圏が0.7%減、地方部は6.9%減といずれも、前年割れとなった。
12月の都道府県別の外国人延べ宿泊者数は、東京都が197万9090人泊で1位、ついで大阪府(119万3230人泊)、北海道(97万7040人泊)、京都府(51万3950人泊)、千葉県(36万3100人泊)となり、ウィンターシーズン本番の北海道は11月と比べて58万人泊の増加だった。
一方、年間値(速報値)では東京都(2473万5660人泊)、大阪府(1702万3350人泊)、北海道(855万6690人泊)、京都府(796万6640人泊)、沖縄県(600万8880人泊)がトップ5になっている。
12月の都道府県別の伸び率では山形県が80.3%増の3万360人泊で1位。続いて栃木県(3万570人泊)、岩手県(2万2010人泊)、福井県(9260人泊)が高い伸び率を示した。
一方、年間値(速報値)では、宮城県(34.8%)、山形県(33.1%)、静岡県(30.4%)がトップ3に入った。
12月の宿泊者数を国籍(出身地)別で見ると、1位が中国、以下台湾、香港、シンガポール、アメリカが入った。上位5カ国・地域で全体の62.0%を占める。
年間値(速報値)では中国、台湾、韓国、香港、アメリカの順だった。
12月の市場別伸び率に関しては、ベトナム(4万9560人泊)が前年同月比34.2%で1位、続いてフィリピン(14万8950人泊)、イギリス(8万4000人泊)、ロシア(2万6410人)、カナダ(7万1490人)が20%台の伸びを示した。
年間値(速報値)では、イギリス(伸び率48.9%、180万7920人)が大きく増加し、ベトナム(73万2190人)、オーストラリア(269万4840人)、フィリピン(269万4840人)、ロシア(41万3750人)、中国(2688万7910人)が前年比20%台の伸び率だった。また、韓国が20市場で唯一前年割れの25.1%減だった。
12月の国籍別の都道府県別延べ宿泊者数構成比では、マレーシアが北海道での宿泊の割合が最も高かったが、そのほか19市場は東京都が最多だった。
年間値(速報値)では韓国と香港を除く18市場で東京都に宿泊した人の割合が最も多かったが、韓国と香港は大阪府の割合が東京都を上回った。また、東京・大阪以外では、アジア圏は北海道、欧米圏では京都府に宿泊するケースが多く見られた。
編集部おすすめ関連記事:
最新のデータインバウンド
-
Z世代は「アラカルト型贅沢」志向、旅で重視する5つの要素とは? (2025.07.23)
-
2025年の訪日消費、上半期4.8兆円で過去最高、単価横ばいに課題も (2025.07.22)
-
2025年6月の訪日客数337万人、1-6月の累計2151万人。前年同期を370万人超上回る (2025.07.17)
-
AIが旅の選び方を変える、旅行業界が注視すべき3つの消費行動の変化 (2025.07.15)
-
2025年アドベンチャートラベルの顧客像に変化、価格上昇や成熟層シフト進む (2025.07.14)
-
2024年の外国人宿泊、4割増の1.6億人泊。石川・愛媛で2倍超、地方急伸の理由は? (2025.07.09)
-
2030年に33兆円 拡大するムスリム旅行市場、日本は女性向け旅先5位 (2025.07.08)
-
2025年4月の訪日宿泊者1729万人、地方比率も30%超。鳥取県は前年比151%増 (2025.07.01)
-
世界の住みやすい都市ランキング2025、大阪7位。首位のコペンハーゲンは観光と生活を両立 (2025.06.30)