データインバウンド
女性のひとり旅、最も安全に楽しめる国はどこ、日本の順位は?
2022.09.05
やまとごころ編集部世界のなかでも、日本は治安の良い安全な国と言われる。その際によく引き合いに出されるのが、夜間に女性が普通にひとり歩きしているかどうか。日本を訪れた外国人がそれを見て驚いたという話もきく。
さて、世界1000都市以上で手荷物保管サービスを提供するBounceが、34カ国を対象とした「女性のひとり旅が安全な国ランキング」を発表した。このランキングでは、国際機関などの調査レポートを利用し、DV比率、夜間のひとり歩き、ジェンダー平等など、女性の安全性を測る7つの項目で各国、地域を評価している。総合ランキング1位の「女性のひとり旅が最も安全な国」はどこか。また、日本は何位にランクインされたのだろうか。
総合ランキング1位はアイルランド、日本は10位
「女性のひとり旅が安全な国」総合ランキング1位となったのは、10点満点中7.88点を獲得したアイルランド。親しみやすい国民性で知られ、特にDVを許容しない厳しい姿勢で最高スコアをあげた。2位は、犯罪率が低く、性別に関係なく安全な国とされるオーストリア。3位は、同じく犯罪率の低さで知られるノルウェーという結果となった。
4位以下は、スロベニア、スイス、スペイン、ポルトガルとヨーロッパ勢が続き、8位にカナダがランクイン。日本の順位は、ポーランドと同点で10位。本調査の対象国となった34カ国のうち、アジアは日本と韓国(19位)で、アメリカは34カ国中32位という結果だった。
日本は「女性の殺人被害者が少ない」項目で1位
次に、7つの項目ごとの結果を見ていこう。それぞれの項目は、国際機関等がこれまでに行った調査やレポートの結果をもとにしている。1位の国と日本の順位は次の通りだ。
7つのうち、日本が1位のスコアを獲得した項目は、「女性の殺人被害者が少ない」。世界銀行(2018年)の報告によると、殺人被害にあう女性の数は、10万人あたりで日本はノルウェーと同じく0.3人という数字だ。
この他、日本が高いスコアを得たのは「安全指数」。世界を数値化したデータベースNumbeoの犯罪指数によると、日本は1位のスイスに次ぐ2位の安全指数を誇る。
一方、調査対象の34カ国中、日本のランキングが低かった項目のうち、「女性への暴力に厳しい」と「暴力に対する強力な法律がある」はいずれも20位。前者は、女性への暴力は正当化されると考える女性の割合を示したOECD(経済協力開発機構)のデータをもとにしている。1位のアイルランドはその割合が1%。対する日本の割合は8.9%である。
項目別で、日本が最も低い順位となったのが、「ジェンダー平等」だ。世界経済フォーラムが発表したグローバル・ジェンダーギャップ指数2021のスコアでは、日本は34カ国中、最下位のトルコに次ぐ33位という結果。一方、ジェンダー平等で先進的なのは北欧諸国で、1位フィンランド、2位ノルウェー、4位スウェーデンと上位に並んでいる。
最新のデータインバウンド
-
2025年6月の訪日客数337万人、1-6月の累計2151万人。前年同期を370万人超上回る (2025.07.17)
-
AIが旅の選び方を変える、旅行業界が注視すべき3つの消費行動の変化 (2025.07.15)
-
2025年アドベンチャートラベルの顧客像に変化、価格上昇や成熟層シフト進む (2025.07.14)
-
2024年の外国人宿泊、4割増の1.6億人泊。石川・愛媛で2倍超、地方急伸の理由は? (2025.07.09)
-
2030年に33兆円 拡大するムスリム旅行市場、日本は女性向け旅先5位 (2025.07.08)
-
2025年4月の訪日宿泊者1729万人、地方比率も30%超。鳥取県は前年比151%増 (2025.07.01)
-
世界の住みやすい都市ランキング2025、大阪7位。首位のコペンハーゲンは観光と生活を両立 (2025.06.30)
-
デジタルノマドビザで旅先に変化 検索動向が示す渡航トレンド (2025.06.24)
-
2025年5月の訪日客数、閑散期でも360万人超え。韓国累計400万人突破 (2025.06.19)