データインバウンド
【訪日外国人数】2023年2月訪日客数147万5300人、東南アジアや中東で回復早く2019年比プラスに
2023.03.16
やまとごころ編集部日本政府観光局(JNTO)が3月15日に発表した2023年2月の訪日外国人数*(推計値)は、147万5300人だった。1月から2万2000人の減少となった。1月は中国の旧正月休みの影響で観光客が一気に増えたが、2月はその反動が出て減少に転じた。とはいえ、新型コロナウイルス感染症の影響が出る前の2019年同月比では56.6%まで回復しており、これは1月の回復率をわずかに上回っている。
一方、2月の日本人のアウトバウンドは1月よりも約10万人増え、53万7700人、2019年同月比では35%の水準となった。なお、前年同月比では1045.7%増だった。2022年12月から2023年1月は1カ月で1万人しか増えなかったのに比べると、10倍の伸びとなった。
東南アジア地域は順調に回復
2月の訪日数を市場別にみると、1位から順番に韓国56万8600人、台湾24万8500人、香港11万9400人、アメリカ8万6900人、タイ7万3300人だった。トップ5の順位は前月と同じだった。韓国はここ最近、毎月10万単位で増えていたが、今月は3000人増にとどまった。
1月、台湾や香港市場では旧正月の盛り上がりをみせたが、前月と比べて2月は台湾で1万人減、香港で3万人減の結果となった。調査対象の22カ国・地域のうち、2019年同月比でプラスに転じたのは全部で4地域で、ベトナムが41.7%増、インドネシアは8.8%増、シンガポールで3.8%増、中東地域の7.4%増となり、2月は東南アジアが回復をみせたが一方で、物価の高騰や航空券代の高騰の影響も深刻化している。また、観光業界の人手不足が顕著になっており、これからの桜シーズンを前に本格的な受け入れ態勢を整える必要がありそうだ。
*JNTOによる訪日外国人とは、法務省集計による外国人正規入国者から、日本を主たる居住国とする永住者等の外国人を除き、これに外国人一時上陸客等を加えた入国外国人旅行者を指す。駐在員やその家族、留学生等の入国者・再入国者は訪日外国人数に含まれるが、乗員上陸数は含まれない
最新のデータインバウンド
-
Z世代は「アラカルト型贅沢」志向、旅で重視する5つの要素とは? (2025.07.23)
-
2025年の訪日消費、上半期4.8兆円で過去最高、単価横ばいに課題も (2025.07.22)
-
2025年6月の訪日客数337万人、1-6月の累計2151万人。前年同期を370万人超上回る (2025.07.17)
-
AIが旅の選び方を変える、旅行業界が注視すべき3つの消費行動の変化 (2025.07.15)
-
2025年アドベンチャートラベルの顧客像に変化、価格上昇や成熟層シフト進む (2025.07.14)
-
2024年の外国人宿泊、4割増の1.6億人泊。石川・愛媛で2倍超、地方急伸の理由は? (2025.07.09)
-
2030年に33兆円 拡大するムスリム旅行市場、日本は女性向け旅先5位 (2025.07.08)
-
2025年4月の訪日宿泊者1729万人、地方比率も30%超。鳥取県は前年比151%増 (2025.07.01)
-
世界の住みやすい都市ランキング2025、大阪7位。首位のコペンハーゲンは観光と生活を両立 (2025.06.30)