データインバウンド
旅行業界のアカデミー賞「ワールド・トラベル・アワーズ2023」アジア部門発表、チームラボなど訪日客に人気のスポット選出
2023.10.24
やまとごころ編集部1993年に創設され、観光業界のあらゆる部門における卓越性を評価してきたワールド・トラベル・アワーズ(WTA)。「旅行業界のアカデミー賞」としても知られる同賞の2023年版アジア部門賞が発表された。28の国と地域を対象に11のカテゴリー(航空機、アトラクション、自動車、クルーズ、デスティネーション、一般、ホテル&リゾート、マーケティング、会議場、列車、旅行会社&ツアーオペレーター)で行われた投票で、日本は2年ぶりにアドベンチャーツーリズムのデスティネーションに選ばれるなど、5部門で受賞した。
世界中の旅行・観光・ホスピタリティ業界を対象としたワールド・トラベル・アワーズは、世界200カ国以上の業界専門家と消費者の投票により選出されるもので、アジア部門の投票期間は2023年2月20日~7月23日までの約5カ月、オンラインで行われた。
10月16日からは世界部門の投票が開始され、11月17日までの1カ月、アジア、アフリカ、カリブ、中央アメリカ、ヨーロッパ、インド洋、中東、北米、オセアニア、南米の全10の地域別部門を対象に世界レベルの勝者が決定される。なお、昨年に行われた2022年の世界部門では、日本からの選出はなかった。
アドベンチャー・ツーリズムの旅行先としてアジア一に
それでは日本の受賞部門から見ていこう。
9月に北海道でアドベンチャー・トラベル・ワールドサミットが行われるなど日本でも注目を集めたアドベンチャー・ツーリズムのデスティネーションとして、2016年、2021年に続く受賞となった。ほかのノミニーは、中国、インド、インドネシア、マレーシア、ネパール、スリランカ、タイ(昨年の受賞者)で、これらライバルを退けての選出となった。
また、「ヘリテージ・デスティネーション」には2021年から3年連続で日本が選ばれた。
なお上記2部門の世界レベルでのライバルは、アドベンチャー・ツーリズムではオーストラリア、アゾレス諸島(ポルトガル領)、ベリーズ、カナダ、チリ、コスタリカ、フィジー、ウエスカ(スペイン)、モーリシャス、ニュージーランド、ラアス・アル=ハイマ(アラブ首長国連邦)、スリランカ、タイ、米国。ヘリテージは、アルメニア、ブラジル、エジプト、ギリシャ、サウジアラビア、ベトナムとなっている。ちなみに2022年の勝者はそれぞれコスタリカとベトナムだった。
また、エアラインのカテゴリーでは、ビジネスクラスで日本航空、ブランドで全日空が選出された。日本航空は2022年にエアラインのプレミアム・エコノミークラス、エアラインラウンジのファーストクラスに選出されている。一方全日空は過去に、ブランド(2020年)、プレミアム・エコノミークラス(2021年)、カルチュアル・エアライン(2022年)に選出されている。
日本からの5つ目の受賞者は、今回ツーリスト・アトラクション(観光名所)で初めて選出されたチームラボプラネッツTokyoDMMだった。訪日外国人にも人気の高いチームラボプラネッツのライバルは、日本からは仙巌園と尚古集成館(鹿児島)と皇居(日本)、ほかにアンコール・ワット(カンボジア)、ボロブドゥール遺跡(インドネシア)、万里の長城(中国)、ハロン湾(ベトナム)、イントラムロス(フィリピン)、タージ・マハル(インド)、チームラボ・スーパーネイチャー マカオ(マカオ)、兵馬俑(中国)、紫禁城(中国)、ヴィクトリア・ピーク(香港)といった新旧の錚々たる顔ぶれだった。
これとは別に、国別での投票結果も発表されており、日本国内では、シティホテル、ビジネスホテル、レンタカー、DMOなど14部門で優秀な企業やブランドが表彰された。
ベトナムが3年連続でアジア一のデスティネーションに
次に日本以外の主な受賞者を見ていこう。アジア一のデスティネーションには、2021年から3年連続でベトナムが輝いた。ベトナムはまた、「ネイチャー・デスティネーション」にも2年連続の選出となった。テーマパークでもダナンにあるサンワールド・バーナーヒルズが2年連続で選ばれている。東京が2019年から3年連続で選出され、2022年はソウルが選ばれた「スポーツ・ツーリズム・デスティネーション」にはシンガポールが2010年以来の選出となった。また、「サステナブル・ツーリズム・デスティネーション」には持続可能な新しい観光を奨励しているタイが2年連続で選出されている。やまとごころ.jpでもタイのサステナブルトラベルについてレポートしている。
そのほか、「ビーチ・デスティネーション」には2022年まで3年連続選出されていたフィリピンを退けてインドネシアが初選出、「ウェディング」と「ロマンティック・デスティネーション」にはインドネシアのバリが選ばれた。
なお、2023年の世界のトップを選出するグランドファイナルは12月1日、ドバイで開催される。
サムネイル写真:「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」豊洲 東京©️チームラボ
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