データインバウンド

2024年パリ五輪開催まで半年、大会期間のフライト検索数急増。観戦に一番意欲的な国は?

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2024年7月26日から8月11日までの日程で開催されるパリ五輪を半年後に控え、旅行者の関心が高まっている。

アマデウスが発表したデータによると、大会直前と直後(2024年7月23日から8月15日まで)のフランスへのフライト検索が、昨年の同時期と比較してすでに25%も急増していることが明らかになった。

 

フランスへのフライト検索は世界中から急増中

データによると、フランスへのフライトを検索している人たちの上位5カ国はアメリカ、イギリス、ブラジル、スペイン、カナダだった。また、オリンピック競技のほとんどがパリで開催されるため、フランスの首都へのフライト需要は急増し、前年同期比33%増となっている。

そして、パリへの旅行を最も検索している国のトップはドイツだった。2024年7月23日から8月15日までの旅行日程で、ドイツからパリへの検索は前年同期比で144%増という驚異的な伸びを示した。 また、同時期のアメリカからパリへの検索は72%増で、イギリスとブラジルがそれぞれ前年比伸び率60%と50%で続く。

その他のヨーロッパとアメリカ大陸でもパリへのフライトへの関心は急上昇しており、これらの地域での検索数はそれぞれ34%、29%増加となっている。アジア太平洋地域からの検索は15%増、中東・アフリカからのフライトは10%増となった。また、国内線でも、フランスの他の地域からパリへのフライト検索が54%増加した。

 

日本からはサッカー開催都市への検索増える

オリンピック観光の恩恵を受けるのはパリだけではない。フランスの他の地域にも大きな関心が寄せられている。特に、様々な競技が開催されるマルセイユ、リヨン、リールへのフライト検索も急増している。

バスケットボールとハンドボールの試合が開催されるフランス北部の町リールでは、国際線と国内線のフライト検索が100%増加。アメリカ(118%)とドイツ(111%)からの伸び率が最も高い。

サッカーの試合が開催されるリヨンでは、国内線の検索数が70%増と急増し、国際線も19%増となっている。リヨンへのフライト検索は、日本が123%増、米国が118%増という驚異的な伸びを示している。

サッカーとセーリングが開催されるマルセイユへの検索数も勢いを増しており、国内外ともに13%増となっている。ここでも、アメリカ、日本、ドイツからの関心は高く、それぞれ70%もの急上昇を見せている。ちなみに男子サッカーでは、アメリカはパリ五輪への出場を決めているが、ドイツは予選敗退、日本はアジア予選を兼ねた4月のU23アジアカップ2024の結果次第となっている。女子サッカーもアメリカは出場決定、ドイツと日本は2月下旬に行われる最終予選の結果次第だ。

このように旅行への関心が急上昇しているが、平均滞在期間は7日間と変わらない。ただ、遠方からの旅行者は長期滞在する傾向が強く、ブラジル人は平均9日間、アジア太平洋地域からの旅行者は12日間滞在するようだ。

また、検索にかける期間は前年と比べると3.5日間短縮されている。これは、2024年にパリで開催されるオリンピックをめぐる興奮が、スポーツ愛好家の迅速な意思決定を促していることを示している。

2020年に開催予定だった東京五輪はコロナ禍で2021年に延期されたうえに、無観客で行われたため、観戦のために訪日を検討していた外国人も諦めるほかはなかった。今回はそのリベンジともなるもので、世界の五輪ファンがフランスへ殺到しそうだ。

 

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