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2024年世界の空港ランキング、ドーハ・ハマド空港トップに。清潔さ、スタッフの優秀さなどで日本の空港高い評価

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ドイツのフランクフルトでこのほど開催された旅客ターミナルEXPOで、「2024 World Airport Awards」の各賞が発表された。英国ロンドンを拠点とする世界の航空格付け会社Skytraxにより、1999年に創設されたこのアワード。2024年の結果は、2023年8月~2024年3月に行われた100カ国以上の空港利用者が記入したアンケートに基づいている。調査は、空港でのチェックイン、到着、乗り継ぎ、ショッピング、保安検査・出国審査など、空港の施設やサービスを通じた顧客体験を評価するものとなっている。今回対象となった空港は570を超えた。

 

世界最高の空港トップ3はカタールのドーハ・ハマド、シンガポールのチャンギ、韓国の仁川

2024年の「世界最高の空港」に選ばれたのは、カタールのドーハ・ハマド国際空港だった。カタール航空が拠点とするハブ空港で、2023年は2位に後退したが、開港10年目の節目に2年ぶりにトップに返り咲き、これで通算3回の受賞となった。空港ターミナルの建築物としてのスケールや豪華さが有名だ。また、「世界で最も優れた空港ショッピング」では2年連続、「中東の最優秀空港」では10回目の受賞となった。

2位には、2023年のトップで通算12回の受賞歴がある、シンガポールのチャンギ空港が入った。同空港は他に、「アジアの最優秀空港」と「最優秀空港入国審査サービス」賞を受賞した。

世界ランキングで3位に浮上した韓国の仁川空港は、「世界で最も家族連れに優しい空港」にも選ばれている。

 

日本からはトップ100に8空港がランクイン

前年3位の羽田空港は1ランクダウンの4位だったが、他にも「世界で最も清潔な空港」「世界で最も優れた国内線空港」(12年連続1位)、「世界で最も優れた空港PRM対応(高齢者や障害者など、移動時のサポートを必要とする旅客への取り組みに優れているターミナル)/バリアフリー施設」(6年連続1位)に選ばれた。

トップ10には日本からはほかに、成田空港が前年9位から4ランクアップの5位に入り、「世界最優秀空港スタッフ」と「アジア最優秀空港スタッフ」に選ばれるなど、顧客サービスが評価された。

トップ10以下では16位(前年16位)に入った中部国際空港が「世界最優秀地方空港」、18位(前年15位)の関西国際空港は「世界最優秀手荷物宅配」部門でトップになった。26位(前年30位)には福岡空港が入り、新千歳空港は102位から49位に急上昇し、「世界で最も改善された空港」に選ばれた。78位(前年95位)には大阪伊丹空港、那覇空港も199位から91位に順位を大きく上げた。

 

清潔な空港ランキング、羽田9年連続1位

コロナ禍以降、空港の清潔さの基準は顧客にとってより重要になっているが、羽田空港はその「世界で最も清潔な空港」で、9年連続11回目の1位を獲得した。

5、6、7位にも日本の中部国際空港と成田国際空港、関西国際空港がランクイン。アジアの空港が並ぶ中で、欧州からは唯一チューリッヒ空港が10位に入った。

 

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