インバウンドニュース
★東北、良質なパウダースノーで台湾スキー客増加
2018.02.01
東北地方で、台湾からの誘客に成功する事例が増えている。豪雪地帯で「雪しかない」というイメージからの脱却を図り、本格的にインバウンド対策を進めたことで外国人から人気が急上昇している。キラーコンテンツは「良質なパウダースノー」だ。
「Japow(ジャパウ)」とは、日本の雪山を訪れた観光客らの間で使われている「Japan」と「Powder Snow」を組み合わせた造語。このキーワードは質の高い日本の雪を意味し、インバウンド増加の呼び水になっている。青森県の八甲田国際スキー場もその舞台のひとつで、新雪のパウダースノーが毎日のように山の斜面を覆う場所として知られる。青森市街地や青森空港、東京からもアクセスが良く、台湾からの修学旅行生も数多く訪れる。県は今年度、八甲田山系をバックカントリーの聖地にするための事業を開始するなど、「雪しかない」から「雪がある」という発想の転換で、インバウンド誘致に本腰を入れる。
山形県飯豊町は1月31日、同町を冬に訪れる訪日客数が約3500人を超える見通しであることを発表した。この数字は、現時点の今年1月から3月末までの予約数で、約7300人の町人口の半分に迫る数字だ。昨年の約1300人をはるかに上回り、これまで最多だった2010年冬の約2100人も突破し、東日本大震災前の水準を大きく超え、過去最高となりそうだ。
インバウンドの内訳は9割以上が台湾人観光客。町観光協会は2009年から本格的に台湾客誘客に力を入れ始め、さまざまな雪遊びメニューを用意するなど、長年の地道な活動が実を結んだ。また、仙台空港や山形空港の台北線の増便も後押しとなり、雪が珍しい台湾からの観光客誘致に成功している。
(やまとごころ編集部)
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