インバウンドニュース
★台風21号、各地に爪痕 — 関西の国際便、観光地・文化財に大きな被害
2018.09.06
猛威を振るった台風21号の影響で大きな被害が出た関西地方では、依然として混乱が続いている。
関西空港では、4日に上陸した台風21号の風でタンカーが流され、空港と対岸を結ぶ連絡橋に衝突した事故の影響で、鉄道・車ともに全線不通となり、数千人もの旅客が空港内に取り残された。滑走路は全て閉鎖され、6日現在も運航再開のめどは立っていない。滞留者は、5日の朝から高速船とシャトルバスで空港外へ搬送され、5日の23時に空港外への移動を希望した約7,800人の搬送が完了したという。
伊丹空港、神戸空港は通常通りの運航に戻っており、ANAやJALの5日の国内線航空券については関西空港発着便から伊丹空港、神戸空港発着便への変更(無料)や払い戻しを行なった。しかし、国内線のLCCや国際線に関しては伊丹・神戸2空港での取り扱いがないため空港振替ができず、大手航空会社や一部LCCの国際線は、中部国際空港、羽田空港、成田空港など国内他空港への無料振替で対応している。
一方で、関西の文化財や観光地にも被害が出ている。京都市では、嵐山の渡月橋では欄干(手すり)が100メートルにわたって歩道内に倒れたほか、世界遺産の二条城では国宝・二の丸御殿の屋根瓦が落下。同じく世界遺産の仁和寺では重要文化財の二王門の屋根瓦が落下し、御影堂の扉が飛ばされた。奈良市の春日大社は、重要文化財の「板蔵」と「着到殿」の屋根の一部が破損。滋賀県の国宝・彦根城では、佐和口多聞櫓(重要文化財)の外壁のしっくいの一部がはがれるなど、被害状況が明らかになってきた。
台風21号による被害は海外でも大きく報道されており、インバウンドへの影響も懸念される。
(やまとごころ編集部)
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