インバウンドニュース
奈良市の2018年インバウンド客数、前年比33%増で初の200万人突破。10年で5倍以上に
2019.07.17
奈良市は11日、2018年1月から12月までの奈良市観光入込客数について調査結果を公表した。2018年に奈良市を訪れた観光客は、前年比4.4%増の1702万5000人だった。前年の1631万4000人から71万1000人増加した。属性別にみると、79.5%が国内、15.6%が外国人、4.9%が修学旅行生だった。
特に外国人観光客は、前年比33.2%増の265万1000人と過去最高を更新し、初めて200万人を突破した。外国人客数の割合は2009年に2.9%だったのが、2018年には15.6%にのぼり、ここ10年で5倍以上増えたことになる。
一方、宿泊客数は173万8000人と、前年の180万6000人に比べて3.8%減少した。そのうち、外国人の宿泊客数は前年比13.3%増の32万4000人だった。要因として、猛暑や地震・水害などの自然災害の影響で日本人の国内の宿泊旅行が全国的に低調であったことをはじめ、9月の台風21号の際、関西国際空港が閉鎖された影響が挙げられる。
一方、奈良市の観光案内所における観光案内件数は16万5158人で国籍・地域別にみると、最も多いのが中国、次いで台湾、米国、フランス、スペイン、オーストラリアの順だった。オーストラリアはキャンベラ市と奈良市が2018年に姉妹都市連携25周年を迎え、相互交流イベントが開催された効果もあり、前年より5%増加した。前年比でみると、香港が31.3%減、台湾が30.8%減、韓国が24.7%減と東アジア諸国の利用者が大きく落ち込んだ。要因としては、リピーターの増加とSNSの充実があり、事前の情報収集や旅の目的が明確化され、案内所を訪れる必要がない旅行者が増加したものとみられる。欧米豪市場はいずれも前年を上回り、堅調に推移した。
(やまとごころ編集部)
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