インバウンドニュース
2018年の京都観光の最新動向を発表、イタリア・ドイツなど欧米圏のインバウンド宿泊客が増加
2019.08.08
京都市観光協会は2018年の京都観光総合調査をはじめとした京都観光にまつわるデータをもとに、マーケティング専門官による詳細な分析結果をとりまとめて発表した。
2018年の日帰り客と宿泊客を合計した京都の延べ滞在人数は7819万人で、1日当たり21.4万人の滞在となった。これは京都市人口の約15%に相当する。入洛観光客の実人数がここ4年減少傾向にあるにも関わらず、延べ滞在人数が維持されているのは、新しい宿泊施設のオープンにより宿泊客が増加したことによる。
観光客の愛着度を示す指標NPS(Net Promoter Score)は、インバウンドと国内で差が出た。NPSは京都観光を親しい友人に勧めたいと思うかどうかについての回答結果をもとに集計される。外国人客は前年比2.0ポイント増の53.0と、3年ぶりに増加となった。一方で、日本人客は前年比2.9ポイント減16.7と、2年連続の減少となった。日本人と外国人で満足するポイントも異なり、日本人は「癒やし」を重視する一方、外国人客は「街の清潔さ」に対する満足度が高い傾向にあった。
外国人客を地域別にみると、欧米からの観光客が占める割合は日本全体では11.9%、関西空港利用者では6.5%に過ぎないが、京都では30 %を占め、欧米からの人気が高いことがわかった。国別では特にイタリアが宿泊客延べ人数で前年比74%増、ドイツが60%増と急成長している。京都を訪れる欧米諸国からの観光客は約7割が初訪日客とみられ、祇園や嵐山などメジャーな観光名所を訪れる傾向にある。京都市観光協会では欧米諸国からの旅行者は、アジア方面の旅行先としてタイや中国も人気であることから、京都としてはこれらのアジア観光地との差別化が重要であると指摘している。
※資料出典:平成30年(2018年)京都観光総合調査等を活用した 京都観光の最新動向詳細分析結果
(やまとごころ編集部)
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