インバウンドニュース
地域観光の担い手を育成するインバウンドガイド協会設立、ガイド育成に向けた検定や書籍を発売
2019.10.03
2018年には3100万人を超えこれからも増加傾向が予想される訪日客に対し、外国語でガイドできる人材確保や、ガイドサービスの品質向上が日本の観光振興に急務とされている。外国人旅行者の増加とともに多様化するニーズに対応するべく、2018年1月から施行の改正通訳案内士法によりガイド業務の規制が緩和され、国家資格がなくても有償のガイド業務が行えるようになった。これを受け、特に地方での受け入れ態勢を整えるため、企業や自治体が連携し「一般社団法人インバウンドガイド協会」が設立された。
観光における「コト消費」を伸ばしていく着地型のツアー商品が増えているなか、その地域の魅力を直接伝えることのできるガイドの存在は大きい。インバウンドガイドとは、有償・無償、全国・地域通訳案内士の資格の有無にかかわらず、訪日外国人旅行者に向けて外国語でガイド業務に従事する人の呼称だ。協会は、外国人旅行者の旅行体験向上を図るため、書籍出版や講座開催、検定の創設などの活動を通し、ガイドの育成と品質向上を目指す。
ガイド業務の制度・法令、食事や宗教などの対応や日本の文化や地域の特色など、習得すべき知識やスキルは幅広く、それらを体系として学習できる書籍を2020年3月に出版予定だ。また、「インバウンドガイド講座」を開催し、地方創生において大切なガイド人材の育成を、地方自治体などと連携して行っていく。講座はまず、今年11月に千葉県いすみ市、12月に岐阜県高山市でのの開催が予定されている。
2020年にはガイドの知識やスキル習得を啓蒙・促進し、サービスの品質向上を図るべく「インバウンドガイド検定」も創設。今後、検定試験を行っていく考え。
(やまとごころ編集部)
編集部おすすめ関連記事:
ラグビーワールドカップで約12万人の観戦客を見込む神戸市、ガイドツアーなどで訪日客もおもてなし
今年の夏は人と違った「コト消費」に注目 サステナブルな経験ができる旅行先をブッキング・ドットコムが発表
関連インバウンドニュース
2024.11.18
2024年のベスト・ツーリズム・ビレッジ発表、55地域認定。日本は鹿児島と山形の2地域が選出-UN Tourism
2024.11.08
インドネシアZ世代の訪日関心度や購買パターン調査、95%が日本旅行に興味あり。旅行予算金額は?
2024.11.01
中国10都市で安全安心に関する意識と要望を調査。訪日客の災害時の不安や対応方法が明らかに
2024.10.21
2024年「世界の持続可能な観光地トップ100」発表。7年連続の釜石含む5地域入選、3地域がシルバーアワード受賞
2024.10.15
2023年の旅行・観光業界、CO2排出量減。持続可能な業界への成長を報告 ―世界旅行ツーリズム協議会
2024.10.07
Z世代の最新旅行動向を世界33カ国で調査。AIへの信頼度や、SNS利用について世界と日本の差が明らかに
2024.10.03
大手旅行雑誌で日本が「世界で最も魅力的な国」に、米国版・英国版でダブル受賞。東京 最も魅力的な大都市に
2024.10.01
旅の相互交流で地域活性化に繋げる、旅の祭典「ツーリズムEXPOジャパン2024」開催