インバウンドニュース
米国人の6割超が新型コロナピーク後3カ月間は旅行自粛の意向、クルーズ乗船はさらに厳しく
2020.04.22
米世論調査会社のハリス・ポールによると、米国での新型コロナウイルス感染者数および死亡者数の増加を受け、米国人は今年中に旅行をすることに対する懸念を高めていることが明らかとなった。新型コロナウイルスの感染拡大がピークを迎えた後、3カ月以内にホテルに滞在すると答えた米国人は33%、旅客機に乗ると答えた人は28%にとどまり、夏の旅行シーズンを前に暗い影を落とす結果だ。
ハリス・ポールCEOのジョン・ガーズマ氏は「米国はまだピークを越えておらず、人々の多くが外出禁止令したがっている中での懸念の高まりは驚きではない」と述べた。
今回の調査は4月3日から5日まで、米国成人1,993人を対象としオンラインで実施された。調査結果によると、人々は数週間前よりもさらに深刻に新型コロナウイルスの影響を受け止めている。「米国人の56%が、自分が新型コロナウイルスで死ぬのではないかと心配している」とガーズマ氏は述べ、これは 3月14日時点の27%から2倍以上の増加となる。
新型コロナウイルス流行中の人々の感情の変化を調査し始めて以来、米国人が心理的に旅行できるようになると考えられる時期は後ろ倒しになっている。
新型コロナウイルスのピーク後、1カ月以内にホテルに滞在すると答えた人は米国人の6人に1人の15%、3カ月以内に滞在すると答えた人は18%で、合わせて33%となった。半年以内と答えた人を加えても52%とわずかに半数を超える数字にとどまり、この結果は2週間前から8%減少となった。
航空業界についても同様に数は少なく、政府の終息宣言から1カ月以内に旅客機に乗ると答えた人はわずか14%だった。3カ月以内に旅客機に乗ると答えた14%を加えても28%、半年以内との回答を含めても半数未満の42%だった。
復興への道のりが最も長いと考えられるのがクルーズ業界だ。1カ月以内にクルーズ船に乗ると答えた人はわずか8%で、半年以内と答えた人も4分の1にあたる22%にとどまった。半数の人はクルーズ船に乗るまでに1年以上かかると考えている。
それでも、悪いニュースばかりではない。ガーズマ氏は、繰延需要の可能性も示唆。米国人の3分の1以上が外出禁止令施行以降、閉塞感を感じており、これは18歳から49歳までの42%と50歳以上の26%との間で16%の開きがある。
人々はまず家の近くへ出かけることから始めると考えられる。最新の質問への回答から、米国人が現在最も恋しがっているものとして、レストランやバーでの外食(51%)、友人や家族との集まり(49%)、店での買い物(39%)が挙げられている。
(やまとごころ編集部)
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