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2020年9月百貨店売上、前年同月比33.6%減の3340億円。インバウンド売上91.6%減も、購買単価は38万6000円に
2020.10.28
日本百貨店協会は10月22日、9月の全国百貨店売上高の概況を発表した。総売上高は前年同月比33.6%減の3340億円で、12カ月連続でマイナスを記録した。2019年10月からの消費税引き上げ前のにあった駆け込み需要23.1%増からの反動、新型コロナウイルスによる外出自粛、台風による悪天候で一部の地域で休業や時短営業があったことなどが影響している。
しかし、徹底した感染予防策の下で開催した物産展や、会員向けの優待割引・特典など、各社が持ち直しに向けて行った施策が入店客数の復調に貢献した。昨年の消費税引き上げに伴う要因を除いた一昨年の売上対比は18.7%減となっている。EC売上で2桁の伸びを見せる店舗も多く、こちらも引き続き好調だ。オンラインでの展開商材も幅広くなり、店頭販売との連動策やSNSのライブ配信、ウェブ上での接客など、デジタルによる活性化が積極的に進んでいる。
商品別に見ると、家電が唯一の対前年増をみせ、1.4%上昇した。イエナカ消費で贅沢を楽しむ傾向がみられ、精肉や鮮魚、ワインや日本酒などの酒類、キッチン雑貨などが堅調だった。前年に駆け込み需要で大きく伸びたため、雑貨や身の回り品は苦戦した。衣料品はリモートワーク継続からくるビジネス関連の苦戦が続き、プロパー商品の生産調整や納期の遅れからの影響も受けた。ただ、月後半に気温が低下したため、秋物衣料や服飾雑貨には動きがみられた。
地区別では、10大都市が30.5%減、地方が28.4%減で大都市と地方の差が7.1ポイントとなり、前月14.9ポイントよりは大きく改善した。
インバウンドの9月の免税総売上高は、継続して外国からの渡航者制限があったため、前年同月比で91.6%減の約21億2000万円だった。購買客数は約5000人で前年同月比98.6%減、どちらも8カ月連続マイナスになった。免税売上高は先月より5.5ポイント減だったが、一人あたりの購買単価は前年同月比487.2%増の約38万6000円と、8月の362.2%からさらに伸びた。
9月に外国人観光客に人気のあった商品は以下の通り。
1位:化粧品
2位:ハイエンドブランド
3位:婦人服飾雑貨
4位:食料品
5位:婦人服・用品
また、免税手続きカウンターの来店国別順位は以下の通りとなった。
1位:中国本土
2位:台湾
3位:マレーシア
4位:タイ
5位:香港
6位:韓国
7位:シンガポール
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