インバウンドニュース

総額13億円規模の奇抜な宿泊施設100件 エアビー発表、日本から「鯉の泳ぐ池に浮かぶドームハウス」選出

印刷用ページを表示する


Airbnbには特に奇抜なリスティングを紹介するカテゴリ「スゴイ!(OMG!)」があり人気を呼んでいるが、このたび、総額1000万ドル(約13億円)規模の「スゴイ!」リスティング開発基金($10,000,000 OMG! Fund)の受賞者として、世界中から寄せられた数万件の応募の中から選ばれたデザイナー、建築家、DIYに取り組む人など、20カ国・地域から100件の最終受賞アイデアを発表した。

これは、Airbnbが6月23日に発足した開発基金で、世界で最も風変わりな泊まって楽しい宿泊施設のアイデアを募り、その中から100件に開発支援金として1件につき最大で10万ドル(約1300万円)を提供するというもの。

今回選出された100名によるアイデアは、ユニークで刺激的なデザイン、綿密に立てられた計画、持続可能性への配慮、そして宿泊客が完全に没入できる斬新さなどの点において、いずれも際立ったものだった。受賞者は、幻想的な作品を実現するため、それぞれ最高10万ドルの受賞金を元に、2023年夏までにゲストが滞在できるような空間の設計、建設を行っていく。

受賞アイデアは、101歳になるファッションアイコンのアイリス・アプフェル氏、建築家の高田晃一氏、Airbnbスーパーホストのクリスティ・ウルフ氏、Airbnbのエクスペリエンス・クリエイティブ・プロダクト担当のブルース・ヴォーン氏の4名の審査員によって選出された。

今回寄せられたアイデアにはさまざまなジャンルの作品があったが、なかでも自然や建築物のモチーフが目立つ結果となった。特に数が多かったアイデアは、例えばソーラーパネルによる再生可能エネルギーを利用したものが7931件や、空高くまで伸びるツリーハウスをテーマにしたものが1214件など。ほかにも、船でしか行くことのできないスウェーデンの灯台や、砂漠にある恐竜の頭蓋骨の化石を使ったれんがづくりの建物など、滞在の可能性を広げるコンセプトが多く寄せられた。

日本からは、愛知県新居浜市を候補地とする「Dome-House Floating in a Koi Fish Pond(鯉の泳ぐ池に浮かぶドームハウス)」の1件が受賞した。

受賞者で、神戸に事務所を構えるスタジオ・ドディチ設計事務所の一級建築士トリーニ・ヤコポ氏は「モルディブの水上コテージのように夢のような感覚を味わえる宿泊場所を目指しています。水中照明を使って鯉の影を映し出したり、五感を使って楽しめる要素を加える予定です。モルディブに比べ、国内旅行者が簡単にアクセスできるほか、外国のゲストを喜ばせるために鯉や竹林などを活用し、日本文化のひねりも加えています」とコメントしている。

「スゴイ!」リスティング開発基金の100人の受賞者一覧はこちら

関連インバウンドニュース