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日本好きアメリカ人への旅行需要調査、3人に1人が3カ月以内の訪日を検討。温泉や自然が人気

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10月11日、日本がついに入国制限の規制を緩和し、海外からの個人旅行客の受け入れを再開した。約2年半ぶりとなる訪日全面解禁を受け、早くも海外からの宿泊予約が急増するなど、インバウンド復活への期待が高まっている。

株式会社ビヨンドは、自社で運営する旅行メディア「Japan Concierge」のFacebookやInstagramアカウントのアメリカのユーザーに対してインターネットで旅行需要調査を実施、その結果が25日に発表されたが、そこでも訪日意欲の高さが見て取れた。調査期間は10月7日から11日までの期間、日本に関心があるアメリカ在住の18歳以上の男女を対象に行われ、764人から回答を得た。

まず、海外からの受け入れ開始に伴い、日本へ旅行に行きたいと思うかという質問をしたところ、98%が日本へ行きたいと回答。さらに、訪日旅行の予定を尋ねたところ、約8割の人が半年以内に訪日旅行を予定しているという結果になった。そのうち約3割は3カ月以内の訪日旅行を予定しており、約2年半の入国制限や、円安による影響により、訪日旅行需要がかなり高まっていることがうかがえる結果となった。

訪日旅行での滞在期間では、7日~2週間滞在を検討する回答者が大半と、長期滞在を検討する層が圧倒的多数の結果になった。以前よりアメリカ人は長期滞在の傾向が見られたが、コロナ後でもそれは変わらない。

また、訪日旅行の情報収集方法を尋ねたところ、日本政府観光局や企業等の公式SNSアカウントという回答が最多となった。次いで旅行口コミサイト、個人のブログやSNSアカウントからの情報収集が多くなっている。SNSというリアルタイムで情報を獲得できるプラットフォームが好まれていると考えられるため、企業や自治体は、旅マエ・旅ナカ旅行者にSNSなどから即時性の高い情報発信を行っていくことが重要になる。

訪日旅行で行いたいアクティビティを尋ねたところ、「温泉を楽しみたい」という回答が約3割と最も多く、次いで「自然を楽しみたい」「日本料理を食べたい」という回答が約2割ずつとなった。これまでJNTOの調査などでもこの3つが上位に来ることが多く、大きな変化は見られないようだ。

また、日本で訪れたい場所は東京や大阪、北海道などの人気観光地に行きたい回答者が46%と最も多い。まだ日本に訪れたことがない人も多く、初めは有名な観光地に行きたいと思うようだが、自然が多い大都市周辺のエリアを訪れたい回答者も約4割と多く、自然による癒し・リラックスする旅行を求める人が多い結果になった。

日本で行ってみたい地域の名前を自由回答にて聞いたところ、東京や北海道、大阪、京都、有名な地名をあげる人が多かった。また、スポットでは、富士山と回答した人が47人と、日本のランドマークである富士山の人気は高い。主要都市以外では、まだまだ認知がされていない場所も多く、認知度拡大のためのプロモーションは必須のようだ。

訪日旅行への不安点や懸念点を聞いたところ、約4割のユーザーは不安点や懸念点はなしと回答。懸念点として多かった回答は「言語やコミュニケーション」だった。サービスの多言語対応は欠かせないと思われる。

 

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