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持続可能な航空燃料 SAFを利用した富士山遊覧フライトツアー、環境配慮型プランで2023年1月にスタート

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気候変動問題の解決策のひとつとして、航空業界もフライト時に排出されるCO2削減を目指している。その切り札が次世代の航空燃料ともいわれる「SAF(サフ)」だ。国土交通省は2030年時点でSAFの使用量を10%に増加させるとの目標を設定。11月6日には、国内の航空会社としては初めてANAがSAFを使用した定期便の運航を開始した。

そんな折、富士山静岡空港では、空港としてCO2削減に向けた取り組みとなる「富士山静岡空港グリーン・フライト&エアポート」の第一弾として、株式会社ユーグレナの持続可能な航空燃料(SAF)「サステオ」を利用した一般顧客向け初の富士山遊覧フライトツアーを2023年1月に実施予定と発表した。

2018年より、富士山静岡空港株式会社・株式会社フジドリームエアラインズ(FDA)・大井川鐡道グループと共同で商品化してきた一般顧客向けの富士山遊覧フライトツアーでの航空燃料の一部に、今回初めてSAF「サステオ」を採用する。

「サステオ」は、燃料の燃焼段階ではCO2を排出するものの、原料となる使用済みの食用油の原材料である植物も、微細藻類ユーグレナも成長過程で光合成によってCO2を吸収するため、燃料を使用した際のCO2の排出量が実質的にはプラスマイナスゼロとなるカーボンニュートラルの実現に貢献すると期待されている。

今回の富士山遊覧フライトツアーは、今までに累計約3300人の観光客が楽しんだ富士山静岡空港利用の人気ツアーで、県内だけでなく首都圏からの参加も多い。サステナブル・ツーリズム実現への一歩として、SAF使用による追加コストは、観光庁補助金や三菱地所株式会社からの協賛等を活用すると同時に、利用者にも一部負担をしてもらいつつ、環境配慮型旅行商品として持続的な供給を目指していく。

このツアーの販売は、株式会社大鉄アドバンス公式ウェブサイトにて11月29日より開始した。利用代金は大人1名3万9800円。

「富士山静岡空港グリーン・フライト&エアポート」の取り組みとしては、このほか、空港脱炭素化に向けた施設改修・設備更新や空港会社所有給油施設へのSAFの常備化に向けた検証を実施する予定だ。

 

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