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訪日外国人が「日本で不便に思うこと」1位は? 言語の違いによる課題も明らかに

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株式会社地球の歩き方は、運営する訪日外国人向け旅行情報サイト「GOOD LUCK TRIP(好運日本行)」を訪れた海外在住の10代~60代の男女891人に対して「訪日中に困ったこと」を調査し、結果を発表した。調査はインターネット上で、2023年5月9日~15日に実施した。

訪日中に困ったことの第1位は「Wi-Fi環境」で、全体の3割に及んだ。観光スポットやアクセス方法の検索など、外国人観光客にとって、滞在中にインターネット環境は必要不可欠だ。ただ、Wi-Fi環境が十分でなかったり、登録の煩雑さなどから、不便を感じていることがうかがえる。また、2位は「施設等のスタッフとのコミュニケーションがとれない」(20.2%)、3位は「多言語表示の少なさ・わかりにくさ」(17.5%)となった。言葉が通じない、日本語の表示が理解できないなど、言語の違いによる課題も明らかになった。

また、6位「モバイルペイメント等の決済手段」、7位「クレジットカード/デビットカードの利用」となり、飲食や買い物をはじめとした決済時に不便を感じている旅行者が多いことがわかった。

8位の「喫煙できる場所の少なさ・わかりにくさ」は、全体の14.3%と多くはないが、喫煙者に限っての回答となると44.3%にも上った。喫煙に関しては、国・地域によって法規制やマナーが異なるため、不慣れな旅先の国での対応に戸惑っていることがうかがえる。

たばこを吸う習慣がある回答者に「日本では、喫煙できる場所は十分あると思うか」を尋ねたところ、「喫煙できる場所は少ないと思う」が51.9%と、半数を超えた。

なお、「日本滞在時、行きたい飲食店があった場合、どのように予約しますか?(複数回答)」という質問には、「直接訪れる」が36.7%を占めた。次いで「ネットで予約」(20%)、「日本語ができる人に電話で予約を依頼」、「ホテルのコンシェルジュや観光案内所に依頼」が続き、「自分自身で電話予約する」と回答した人は、全体の1割強の10.5%にとどまった。

今回の調査結果から、外国人旅行者の受け入れ環境は進展しているものの、まだ不十分な点があることが明らかになり、Wi-Fi環境の整備や多言語情報などで、改善が求められていることも分かった。

 

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