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2023年の持続可能な観光地トップ100発表、丸亀市 京都府宮津市など10カ所入選。ニセコ町シルバーアワード受賞

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今年9回目となった「世界の持続可能な観光地トップ100選2023」が、オランダを拠点とする国際認証団体、グリーン・デスティネーションズ(Green Destinations)より発表された。当団体の2023年の国際会議はエストニアで開催され、現地時間の10月9日夜に公表が行われた。

日本からは、岩手県釜石市、神奈川県箱根町、香川県丸亀市、京都府宮津市、徳島県三好市、愛媛県大洲市、長野県小布施町、熊本県小国町、北海道弟子屈町、鹿児島県与論島(与論町)の10カ所が選出となった。2022年に続き、世界から選ばれた100カ所の1割が日本の地域となり、釜石市は6年連続で選出という栄誉に輝いた。

今回日本から選出された中で、高齢者や障害者のモビリティ性を向上させた神奈川県箱根町、名産の団扇制作にマイスター制度を取り入れた香川県丸亀市、伝統の藤織りの継承・保存を試みる京都府宮津市、一大観光資源である伝統的な吊り橋を維持する徳島県三好市などの特徴が挙げられた。

また、北海道ニセコ町は、今回、グリーン・デスティネーションズによる審査を受け、自然環境と社会福祉分野における持続可能な取り組みが高く評価された結果シルバーアワードを受賞した。

グリーン・デスティネーションズは、世界持続可能観光協議会(GSTC)が設けた持続可能な観光国際指標で、6段階に分けたGSTC認証獲得のステップのクリアが必要となる。「TOP100選」は最初のステップであり、選出には国際基準100項目から15項目を満たすことが条件。項目内容は文化財の保護や中長期に渡る観光地戦略などで、観光地は提出するレポートの高評価を得ることで入選となる。入選地域はグリーン・デスティネーションズのサイトに専用ページが儲けられ世界に発信、サステナブル・ツーリズムへの取り組みをする地域として世界に広く認められる存在となる。観光産業にとってここ数年は非常に難しい年となったが、その間にも挑戦する姿勢と柔軟性への努力は賞賛されるべきものだとし、優れた実践事例を紹介。旅行者にとってより魅力的な旅行先を目的としている。

なお、選出された100の観光地の優れたストーリーは、ITB ベルリンで開催されるGreen Destinations Story Awardsにノミネートされる。

2023年のTOP100の目的地は、「ビジネス&マーケティング」「文化と伝統」「目的地のマネージメント」「環境と気候」「ガバナンス、リセット、リカバリー」「自然と景色」「栄えるコミュニティ」の7部門において発表された。

 

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