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全国の自治体の訪日客向けウェブプロモーション実態を調査、費用対効果など課題も明らかに

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株式会社マイクロアドは、全国の300自治体に向けて、「訪日外国人観光客の誘致を目的としたWebプロモーションの課題とニーズ」に関するアンケート調査を行い、その結果を発表した。

2023年9月の訪日外国人旅行者数は約218万人となり、2022年10月の水際対策緩和以降、訪日客数は順調に回復している。そんななか、地方自治体は訪日客誘致施策として、どのようなWebプロモーションを行っているのか、またそれにまつわる課題もこの調査で明らかになった。

全体的に見ると、地方自治体の40%が何らかのWebプロモーション施策を講じており、最も多く利用されているWebプロモーションの形態は「SNSの公式アカウント運用」で実施率は35%となり、2位以下を大きく引き離した。

2位は「HP・多言語サイト」で17%、3位は「YouTube広告」で10%、以下「Instagram/Facebook広告」「インフルエンサー施策」「メディアタイアップ施策」などが続く。34%の自治体が、オンライン上のコンテンツや広告を展開し、現地向けの情報を発信していることが分かった。

なお、自治体のインバウンドWebプロモーションの年間予算は、「51〜300万円」がボリュームゾーンで16%、以下続くのは「予算なし」の14%。しかし「1000万円以上」の年間予算がある自治体が12%を占めることにも注目したい。

インバウンド向けプロモーションを実施しない理由を聞くと、「観光資源が少なく、必要性がない」と答えたのが27%、「予算がない」としたのが20%。「新型コロナウイルスの影響」と回答したのは5%にとどまっている。

効果的なプロモーションにおける課題は何かという問いには、「費用対効果の図りにくさ」「ターゲットへのアプローチ方法が不明」がそれぞれ16%に上った。以下、「運用方法・体制」「ターゲットが不明瞭」などが続く。他には「他自治体との差別化」や「訪日客のデータ収集」「外国人の消費金額が不明」なども挙がった。

 

訪日外国人観光客向けのWebプロモーションを実施している自治体で、ターゲットとなる国や地域を定めたうえで実施しているのは約8割となった。しかし実施後の効果計測や費用対効果の可視化などが続かない面もあり、それらを可能とする支援サービスが求められていることも分かった。

出典:『株式会社マイクロアド「まちあげ部」調べ』

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