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訪日台湾人・香港人の夕食、屋台感覚の「デパ地下」が人気。惣菜購入が観光目的の一部に

2024.05.20

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台湾人・香港人が訪日時に摂る夕食に関するアンケートを、株式会社ジーリーメディアグループがこのほど発表した。同社が運営する訪日観光情報サイト「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」のユーザーに向け、惣菜などを買って帰り家で食べる「中食」の利用状況を調査したもので、約4000人の回答を得た。観光庁が発表した2024年1〜₋3月期の訪日外国人消費動向調査では、台湾人・香港人の訪日旅行消費額はそれぞれ2512億円、1543億円。合計するとトップの中国3526億円を上回るインバウンド消費の要となっており、その動向が注目される。

まず、日本旅行中に夕食用の食べ物をデパ地下やスーパーで購入したいか、という問いには、46.2%が「できれば購入したい」、45%が「絶対に購入したい」と答え、合わせると9割以上が購入の意向を示した。

「購入したい」と答えた人を対象に、デパ地下やスーパーで購入したい品目について複数回答形式で回答してもらうと、83.6%が「惣菜」と回答し1位になった。2位以下は順に「スイーツ」(80.3%)、「弁当」(64.3%)、「アルコール飲料」(48.5%)、「おにぎりなどの主食」(46.6%)、「酒以外の飲み物」(38.8%)と続く。飲み物を選択したのは半数以下で、食べ物に人気があることがわかった。

その理由について尋ねると、一番多かったのは「日本人が普段食べているものを味わってみたい」で、81.6%だった。「一度にいろんな種類を味わいたい」が69.9%、「日本の惣菜は彩りがよい」が58.5%で、この3つが大半を占めている。

日本のデパ地下やスーパーでの中食を旅行中の食事に取り入れたい台湾人・香港人が多いことに対し、ラーチーゴーでは「商品の豊富さが屋台が並ぶ夜市の感覚と似ており、食べ歩きをするように食べ物を選べるデパ地下を楽しんでいる」と分析。中食について、日本を観光する際のサブ目的として考えている人が多いようだと分析している。訪日台湾人・香港人の9割がリピーターであるため、地方のコンビニに注目し、北海道を拠点とする「セイコーマート」や台湾にない「ローソン」で惣菜購入する人も少なくないということだ。

 

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