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訪日中国人のホテル選び、喫煙環境の整備が重要なファクターに

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高性能喫煙ブースを販売する株式会社エルゴジャパンが、観光やビジネス目的で日本を訪れる中国人に対して、日本のホテル選びにおける喫煙環境に関するアンケート調査を実施し、その結果を発表した。調査は2024年11月に行われ、対象は中国在住の中国人の喫煙者438名(男女各219名、20代108名、30代110名、40代以上220名)。今回の結果から、滞在するホテル選びにおいて、喫煙環境の整備が大きな影響を与えていることが明らかになった。

 

喫煙スペースを重視する人が6割以上にのぼる

訪日時のホテル選択において、喫煙可否がどの程度重要かを聞いたところ、「非常に重要」と答えた人が52.3%、「ある程度重要」とした人が23.7%という結果になった。この2つを合わせると、程度の違いこそあれ、喫煙できるかどうかがホテル選択に重要と考える人が全体の76%に上ることがわかる。

「喫煙ルーム」と「禁煙ルーム」どちらを希望するかという質問に対しては、「禁煙ルーム」と回答した人が全体の68.8%と、7割近くに達する。「喫煙ルーム」と回答した人はわずか16.4%、「どちらでもよい」と回答した人も14.8%にとどまった。

ホテル内の喫煙スペースの有無は重要か、という質問に「重要」と回答した人が66.0%、「どちらでもよい」が17.1%。また、部屋で喫煙可能な場合に「追加料金を払ってでも希望するか」を問うと、「支払ってもよい」と回答した人は21.5%、「できれば支払いたくない」が30.1%、「部屋での喫煙は希望しない」が48.4%となった。これらの結果から、お金を払ってまで喫煙ルームを希望する人は少ないものの、館内での喫煙環境を求めているということが伺える。

 

喫煙環境整備に関する情報の提示が必要

ホテル選びの際に喫煙可否や喫煙スペースの有無など、喫煙環境に関する情報がどれくらい重要かを尋ねると、「事前に詳細を知りたい」と回答した人が58.7%、「ある程度気になる」が26.5%で、合わせると85.2%に達した。多くの宿泊客がホテルの喫煙環境について事前に知りたいと考えていることが分かる。

また、「ホテルの喫煙環境がよければ宿泊費が高くなっても選ぶか」という問いには、「はい」との回答が28.1%、「あまり高くなければ選ぶ」が34.2%。合わせると62.3%の人が、喫煙環境が整っていることに付加価値を見出しているという結果になった。

さらに、一泊当たりの宿泊費について尋ねたところ、「1万円以内」を目安とした人が43.2%、「2万円以内」と回答した人が39%に上った。今回の調査から、多くの人が高価格帯ではなく、一般的な価格帯のホテルに宿泊したいと考えていることがわかった。

同調査の最後では、これらの回答から、一般的なホテルにおいても、客室以外の場所で館内に喫煙できる環境が整っていること、そしてその情報を明確に発信することがホテルの誘客に必要であると締めくくられている。

 

 

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