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訪日客の購買動向を土産物屋で調査、リピート購入問い合わせ「あり」が8割近く。オンライン購入の整備が課題に

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Eコマースプラットフォームshopeeを提供するショッピージャパン株式会社が「土産物屋における外国人観光客の購買動向に関する実態調査」を実施し、その結果を発表した。調査期間は2025年1月23日〜24日で、越境ECを行っておらず、月に数回以上のペースで外国人観光客が訪れるショップの勤務者100名を対象に、インターネット上で実施した。

 

土産物屋の売れ筋1位は「食品・菓子」、決め手は価格と品質

外国人観光客によく売れている商品カテゴリーについての質問では、「食品・お菓子」と回答した人が35.0%で最も多かった。次いで「伝統工芸品」が15.0%、「医薬品・サプリメント」が13.0%と続く。

売れ筋商品の特徴(複数回答)を聞くと、上位から順に「母国と比べて価格が安い」(40.0%)、「品質が良い」(37.9%)、「パッケージデザインが魅力的」(30.5%)となった。

「体感として、どの国・地域のお客さんが多いと思うか」(複数回答)という質問には、「中国本土」の回答が38.0%で最も多かった。次いで「韓国」(35.0%)、「東南アジア(タイ、シンガポール、マレーシアなど)」(29.0%)、「台湾・香港」(29.0%)と続く。

 

オンライン購入ニーズが高い結果に

「外国人観光客から、商品の再購入や追加購入に関する問い合わせはあるか」という質問では、「よくある」が28.0%、「時々ある」が49.0%で8割ほどに達した。「よくある」「時々ある」と回答した人に「どのような問い合わせが多いか」(複数回答)と問うと、「オンラインで購入できるか」(55.8%)がトップで、次に「母国での販売はあるか」(37.7%)、「母国の友人・知人に送れるか」(31.2%)などとなった。

「勤め先のショップで、外国人観光客のリピーター確保ができていると思うか」という問いには、「全くできていないと思う」が16.0%、「あまりできていないと思う」が48.0%となり、全体の6割ほどが「できていない」と回答した。

この48.0%の回答者に「外国人観光客のリピート購入促進に向け、課題に感じていること」(複数回答)について聞くと、「海外発送の対応が難しいこと」(50.0%)が最も多かった。次いで「言語でのコミュニケーションが難しいこと」(32.8%)、「決済手段が限られていること」(31.2%)となった。他にも、「質を高める」や「商品の説明が課題」などの意見が見られた。

「今後、外国人観光客からの購入(リピートも含む)に向け、取り組みたいことは」(複数回答)の質問への回答は、「オンラインでの商品販売の開始」(46.0%)、「国際配送サービスの開始」(36.0%)、「お客様の購入履歴データベースの作成」(31.0%)といった結果だった。

今回の調査で、訪日客のリピート購入ニーズの高まりに応えきれていない土産物屋の実情が明らかになった。今後、多くの土産物屋で越境ECプラットフォームの設立、海外発送や言語への対応などの対策が必要とされるだろうと締めくくられている。

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