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2025年上半期リピーターに人気のアジアの都市は? 東京、大阪がトップ5入り

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旅行予約プラットフォームのAgodaが、2025年上半期(1月〜6月)におけるアジア各都市の旅行者リピート率に基づくランキングを発表した。Agodaを通じた実際の予約データから、再訪者が多かった都市トップ10が判明。観光地としての魅力や再訪の理由が浮き彫りとなった。

 

リピーターに人気の都市、バンコクが首位。東京・大阪がTOP5入り

ランキングの1位には、タイのバンコクが選ばれた。賑やかなストリートライフや豊富なグルメ、寺院や王宮といった歴史・文化資源がバランスよく共存しており、多様な旅行スタイルに応える懐の深さが再訪を促しているとみられる。

2位にランクインしたのは東京。下町の情緒と最先端の都市文化、四季折々の自然や多彩な食文化など、訪れるたびに異なる顔を見せる多層的な都市構造が、リピーターから高い支持を得た。特に桜の季節や祭りの時期には国内外からの訪問者が集中し、再訪の動機づけとなっている。

3位は韓国・ソウル。近年のKカルチャー人気の追い風を受け、ショッピングエリアとしても知られる明洞や、景福宮などの歴史的建築物が訪問者を惹きつけている。文化体験と都市型観光の両立が可能な点が強みだ。

4位にはインドネシアのバリ島が入り、リゾート地としての根強い人気を示した。自然美や精神的癒し、ウェルネス体験を求める旅行者からの評価が高く、何度訪れても飽きない「神々の島」としての魅力がリピート率の高さにつながっている。

5位は大阪。食文化を軸とした都市ブランドが確立しており、たこ焼きや串カツといったローカルグルメに加え、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどのエンターテインメント施設も再訪意欲を高めている。

アジア都市リピーターランキング2025

ランキング6位から10位には、台北(台湾)、クアラルンプール(マレーシア)、ダナン(ベトナム)、ジョホールバル(マレーシア)、香港が続いた。いずれもアクセス性や観光資源のバランスに優れ、訪問者の記憶に残る体験を提供している都市である。

 

再訪される都市の共通点は「多様な魅力の共存」

今回のランキングを通じて、リピートされる都市に共通する傾向も見えてきた。ひとつは、多様な体験を一都市内で提供できる構造である。例えば、東京における伝統と現代の融合、大阪の食と娯楽、ソウルのカルチャーとショッピング、バリの自然と精神性など、いずれの都市も単一の観光資源に依存せず、複数の魅力要素が共存している。

また、交通インフラの充実やアクセスの良さもリピート率に大きく影響している。空港からの利便性、都市間移動のしやすさは再訪のハードルを下げ、短期滞在や週末旅行といった柔軟な旅行スタイルを可能にしている。これは、とりわけアジア域内の周遊旅行者にとって重要な要素である。

強い地域ブランドの継続的な発信も見逃せない。Kカルチャーや「神々の島」といったキャッチーなイメージは訪問者の記憶に残りやすく、SNSなどを通じて拡散されることで再訪の意欲を刺激している。
(出典:Agoda Unveils Return Visitor Ranking of Asian Cities That Keep Travelers Coming Back for More

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