インバウンドコラム

【海外メディアななめ読み】親日国台湾に学ぶ、島国・日本が目指すべき観光立国の在り方とは

2018.07.30

清水 陽子

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7月頭に発生した西日本豪雨の被害の甚大さが明らかになるとすぐ、台湾は被災地への2千万円の支援を発表しました。蔡英文総統がツイッターで、「日本が必要とするあらゆる支援を行う用意がある」と日本語で投稿したことも話題となりました。同時に、台湾外務省は台湾から日本を訪れている観光客に日本の広島、岡山、鳥取、兵庫、京都の5つの県への訪問を避けるよう忠告を出しています。台湾の一連の素早い対応は、日本と台湾がいかに近しい関係かを物語っています。

国・地域別の訪日客数データを見ると、台湾は、中国、韓国に続く3位が定位置となっており、18日に発表された6月の訪日旅行者数でも、2017年全体でも、3位につけています。また、親日家でリピーターが多く、2度目3度目の訪日では定番ルートを避け、深く新しい日本の楽しみ方を求めるのも特徴です。地方に魅力を見出し、積極的に足を運んでくれる頼もしい存在です。

日本から台湾への旅行者はというと、昨年台湾を訪れた外国人で、1日の消費額が最も多かったのが日本人でした。今年の夏の人気旅行先ランキングでは台湾は海外部門堂々の1位です。相互に送客し合い、好意的な興味を持ち合う、理想的な関係が築けていると言えるのではないでしょうか。今月10日に台湾は、インバウンド誘致を積極的に進めていくと発表したばかり。今後も更なる交流の促進が期待されます。

共通点も多い台湾からは学ぶ点も多くあります。今年2月台湾は、海洋汚染に配慮し、プラスチックストロー、プラスチック袋(レジ袋)、プラスチックコップなど、使い捨てのプラスチック製品全てを 2030年までに禁止すると発表しました。その第一ステップとして、来年7月に「プラスチックストローの規制」が始まります。地元の人々にも外国からの観光客にも、台湾で人気のタピオカミルクティーをどう飲むのかが今、議論の的となっています。

プラスチックストロー規制の動きは、実は国際的なトレンドです。ナショナルジオグラフィック誌(National Geographic)によれば、世界のホテル、リゾート、クルーズで次々に廃止の動きが広がっています。今月18日にはマリオットホテルが、世界中のマリオット系ホテルで、2019年の7月までに使用を停止すると発表しました。

島国にとって海は命の源であり貴重な観光資源です。観光に力を入れる島国として未来を見据え、一歩先を歩き始めている台湾。引き続き切磋琢磨しつつ、人々が気軽に行き来しあえる関係を続けていきたいものです。

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