データインバウンド
【訪日外国人数】2019年2月訪日客数3.8%増で260万4000人。東南アジアの伸び率高く、トップは68.6%増のベトナムに
2019.03.25
刈部 けい子日本政府観光局(JNTO)が発表した2019年2月の訪日外国人数は、前年同月比 3.8%増の260万4000人となった。2018年2月を約9万人上回り、2月として過去最高を記録した。1~2月の累計は前年同期比5.6%増の529万3700人となった。

東アジア市場の伸び鈍化で全体に影響
市場別に見ると、全体の77.5%のシェアを占める東アジア4市場のうち中国、韓国、香港は前年同月比で1%前後の伸びにとどまり、台湾では前年同月比マイナスに転じた。これは、今年の春節が2月初めとなり訪日需要が1月末から高まったことによるが、台湾の場合は中華空港のストライキが発生して日本路線が欠航になったことも響いた。なお、東アジア市場の影響を受けて、訪日客全体でも微増にとどまった。
市場別総数では中国が最多で、以下、韓国、台湾、香港と続くが、5位には10万人台の訪日客があったタイがアメリカを上回って入った。

ベトナムは5カ月連続伸び率1位
2月の伸び率トップ5ではベトナムが5カ月連続1位と好調ぶりを示し、しかも、今年の旧正月(テト)休暇が9連休と長かったこともあり、前年同月比 68.6%という高い伸びを記録した。続いて前述のタイが31.4%増とこちらも大きく増加して2位に入った。新規就航や増便、また連休を取得しやすい祝日の並びなど、訪日需要が高まった。以下、フィリピン、シンガポール、インドと東南アジアで伸びが高く、日本の冬の魅力を求める旅行者が増えていることがわかる。
なお、台湾、イギリス(EU離脱の不安感による海外旅行需要の鈍化)、イタリア(4月のイースター休暇を前に旅行控えの影響)を除く、17市場(中国、韓国、香港、タイ、シンガポ ール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、オーストラリア、アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、 ロシア、スペイン)で2月として過去最高を記録している。
編集部おすすめ関連記事:
最新のデータインバウンド
-

2025年1月〜9月の国際観光客数 11億人を突破、前年同期比5%増 ― UN Tourism (2025.12.04)
-

2025年9月の訪日宿泊 外国人宿泊数は微増、地方が堅調に伸長。三重・新潟・鳥取で大幅増 (2025.12.01)
-

香港からの海外旅行が過去最高に、訪港客は依然として回復途上 ー2024年年間統計発表 (2025.11.27)
-

旅先で調理、デリバリーする人が増加、アジア旅行者の食スタイル多様化 ーBooking.com (2025.11.25)
-

2025年10月の訪日客数389万人、累計は3500万人突破。紅葉シーズン需要が各市場を押し上げ (2025.11.19)
-

スマホ完結・顔認証が広がる一方で、課題も。IATA2025年調査が示す旅行者の意識変化 (2025.11.18)
-

2026年の旅行予測、個性・内面を映し出す「10のトレンド」ーBooking.com調査 (2025.11.17)
-

2026年の旅は“自己表現”が主流に、ミレニアル・Z世代が旅行支出押し上げ ーSkyscanner調査 (2025.11.13)
-

2026年の旅は“生き方”を映す Z世代がけん引する5つの変化 Trip.com×Google調査 (2025.11.11)
