データインバウンド
【訪日外国人数】2019年11月訪日客数0.4%減の244万1000人、2カ月連続で前年割れ
2019.12.20
刈部 けい子日本政府観光局(JNTO)が発表した2019年11月の訪日外国人数は、前年同月比0.4%減の244万1000人となった。2018年11月を約1万人下回り、2カ月連続で前年割れとなった。11月は紅葉シーズンだけに通常は夏、春に続き旅行のピークがある時期だが、韓国からの訪日客の激減が影響した。
これにより1~11月の累計は前年同期比2.8%増の2935万5700人となった。2018年は12月18日までにこれまで最速で3000万人を突破したことが発表されたが、今年は現時点でまだ発表はない。
韓国市場は減速続く
韓国市場の落ち込みは相変わらず大きく、前年同月比65.1%減の20万5000人。前年11月との差は38万3000人にも上る。韓国を除く19市場では前年同月比19.9%増だっただけに、いかに影響が大きいかがわかる。ただ、中国、香港、台湾は2桁台の伸びを示しており、東アジアのシェアは前年同月と比べると7ポイント下がったものの、63.4%あり、引き続き訪日客全体における存在感は大きい。
また、欧米豪はドイツ、イタリアを除くと2桁の伸び率で、特にロシア、イギリスの伸びが顕著だ。このところ好調な伸びを示している東南アジアはフィリピン、タイを筆頭に増加が続いている。
伸び率トップはロシア
伸び率トップはロシアで、前年同月比41.3%増の1万3100人。ついでフィリピン、イギリス、タイが30%台で続く。市場別総数では中国が最多の75万900人。以下台湾、韓国、香港、アメリカと続く。
また、韓国をのぞく19市場(中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、オーストラリア、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペイン)で11月として過去最高を記録した。
編集部おすすめ関連記事:
最新のデータインバウンド
-
宿泊費・航空券の割安感が日本人気を後押し、2025年夏のアメリカ市場旅行トレンド調査 (2025.05.19)
-
世代で分かれる訪日行動傾向 若年層は体験や持続可能性を重視 ーDBJ・JTBF調査 (2025.05.15)
-
2025年中国人旅行トレンド 労働節に海外渡航急増、日本は安定の人気。中東関心高まる (2025.05.12)
-
サステナブルな旅、関心度は9割超。地域への配慮が新常識にー2025年ブッキング・ドットコム調査 (2025.05.08)
-
2025年2月の外国人宿泊者数1376万人。スノー需要引き続き好調。香川、福井で伸び率増 (2025.05.01)
-
訪日客が一番困ったことは? 「なし」が5割。「混雑」など新たな課題もー観光庁 (2025.04.28)
-
2025年世界の空港ランキング、首位シンガポール・チャンギ空港はじめアジア勢に高い評価 (2025.04.24)
-
2025年1-3月インバウンド消費2.27兆円 中国が最多、2期連続2兆円超え (2025.04.21)
-
2025年3月訪日客数349万7600人、欧米など6市場で単月最高値。過去最速で1000万人越え (2025.04.17)