データインバウンド
世界の入国規制状況は? 規制なし7月末で65カ国・地域。欧州など自由な移動進むも 3割にとどまる
2022.08.02
やまとごころ編集部UNWTO(国連世界観光機関)とIATA(国際航空運送協会)が共同で開発したデスティネーション・トラッカーでは毎週、入国規制を撤廃した国の数が発表されている。
最新(7月29日現在)のデータでは、まったくの規制なしで入国できるのは65カ国・地域となった。前回の記事では、7月1日の時点で55カ国・地域だったので、4週間で10カ国・地域が増えたことになる。
10カ国・地域の内訳は以下の通り
欧州 6:アルメニア、ベラルーシ、フィンランド、マルタ、ポルトガル、スロバキア
北中南米 3: ベリーズ、英領ヴァージン諸島、トリニダード・トバゴ
アジア太平洋 1:オーストラリア
入国規制の緩和・撤廃が進んでいる欧米では、海外旅行の回復が目覚ましいが、このリストでも欧州が41カ国で最も多い。新たにフィンランドが撤廃したため、北欧5カ国はすべて自由に行き来ができるようになった。この時点ではまだ、観光大国のフランスとスペイン、ドイツ、オランダなどはなんらかの規制がある。
次に多いのは北中南米だが、今回の3カ国・地域のように撤廃が進んでいるのは中米・カリブ海諸国が多く、北米と南米はまだ1カ国もないのが特徴的だ。
アジアで5カ国目の撤廃国となったのはオーストラリアだ。長期にわたって厳しい入国規制を敷いていたが、7月6日にすべての規制を廃止。オーストラリアに関してはこちらの記事に詳しい。
また、7月28日時点の世界の規制レベルは、まったく規制なしが29%で7月1日から4ポイントアップ、なんらかの規制ありが67%となっている。地域別では、欧州が最も規制撤廃が進んでおり、規制なしが76%に上る。一方、アフリカとアジア太平洋ではなんらかの規制ありがいまだ9割を超え、アジア太平洋では6%が今も厳格な規制となっている。
【入国規制なしの65カ国・地域一覧 7月29日時点】
欧州 41:アルバニア、アルメニア、オーストリア、ベラルーシ、ベルギー、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ブルガリア、クロアチア、キプロス、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、ジョージア、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、イタリア、カザフスタン、キルギス、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、マルタ、モンテネグロ、北マケドニア、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、モルドバ、ルーマニア、サンマリノ、セルビア、スロバキア、スロベニア、スウェーデン、スイス、トルコ、英国、ウズベキスタン
北中南米 11:ベリーズ、ボネール島、英領ヴァージン諸島、コスタリカ、キュラソー島、エルサルバドル、グレナダ、ジャマイカ、メキシコ、トリニダード・トバゴ、アメリカ領ヴァージン諸島
中東 5:バーレーン、エジプト、クウェート、オマーン、イェメン
アジア太平洋 5:アフガニスタン、オーストラリア、モンゴル、北マリアナ諸島、ベトナム
アフリカ 3:ベナン、コンゴ、ガボン
最新のデータインバウンド
世界一の美食の街・東京の星付き店 世界トップの170軒、ミシュランガイド東京2025発表。デザートレストランも新掲載 (2024.10.30)
2024年8月までの世界の旅行者数 前年比16%増。アジア太平洋の旅行需要拡大、アジアの波及効果は年5兆円規模に (2024.10.28)
経済的に豊かなミレニアル世代が求める旅、主役は「行先」から「体験」へ ーARIVAL調査 (2024.10.25)
アジア太平洋旅行者の宿泊施設の嗜好・消費調査、リピーターを獲得し収益拡大へつなげるゲスト体験とは? (2024.10.22)
2023年世界のEC市場860兆円、日本引き続き成長。シェア率トップ中国市場の状況を深掘り (2024.10.21)
2024年1-9月のインバウンド消費額5.8兆円、2023年合計を上回る。Q3の1人当たり消費単価22.3万円に (2024.10.18)
【訪日外国人数】2024年9月訪日客数287万2200人、累計2688万人で2023年超え (2024.10.17)
アジア太平洋の世代間旅行、ミレニアル世代がリード。家族旅行で重視することは? ーブッキング・ドットコム調査 (2024.10.16)
世界で急成長するスポーツ・音楽ツーリズム、2032年に200兆円近い規模に。最も支出が多い層は25-34歳 (2024.10.10)