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2023年4月世界の航空需要、国内線は全地域で2019年比プラス。国際線北米で完全復活

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IATA(国際航空運送協会)によると、2023年4月の世界の航空需要は、国内線の伸びに牽引され、引き続き大きく回復を続けていることがわかった。

4月の総RPK*は前年同月比45.8%増となり、パンデミック前の2019年同月比では90.5%まで回復している。国際線RPKは、パンデミック前の83.6%まで戻り、すべての市場で健全な成長を記録。また、国内線RPKは2.9%増と、パンデミック以降初めて2019年の水準を上回り、完全に回復した。
(*RPK:有償旅客が搭乗して飛行した総距離=revenue passenger kilometers:有償旅客数×輸送距離)

 

国際線、北米路線が2019年水準を上回り完全復活

国際線RPKの回復は引き続き堅調で、4月は2019年の水準を16.4%下回る程度まで改善した。中国の国際線市場が再開されて以降、特にアジア太平洋地域の伸びが大きい。

また、北米の航空会社は国際線旅客数の完全な回復を達成し、RPKは2019年4月の水準を0.4%上回った。特に北米と欧州、中南米を結ぶルートは回復が顕著で、北米と欧州間は4カ月連続でパンデミック前を超えた。

 

国内線、アジア太平洋含め、全地域で2019年比プラスに

前述のように、4月の国内線RPKは2019年同月比で2.9%増となり、パンデミック後初めて2019年の水準を上回るという、大きな節目を迎えた。

特に、3月も2019年同月の水準を超えていた欧州や中南米の航空会社は、それぞれ6.8%増、7.5%増という高い増加率を記録し、引き続き好調な勢いを維持した。北米も3月は一旦マイナスになったが、4月は3.0%増。そして、アジア太平洋が初めて2019年の水準を超え、1.7%増となった。

2019年の国内線RPKにおけるアジア太平洋のシェアは世界の43.1%と最も大きかっただけに、その地位を取り戻すべく前進していると言えるだろう。特に2019年同月比14.7%増のインドと、6.0%増の中国がその勢いを支えている。日本は3月からほぼ横ばいだったが、オーストラリアは3月を下回る結果となった。同地域の中では最も早く回復したオーストラリアだが、ここに来て需要が停滞している状況だ。

なお、4月29日から5月3日まで中国の労働節休暇があったが、4月の国内線のチケットはペントアップ·デマンドと中国内旅行の盛況で売り上げを伸ばした。一方中国発着の国際線も同時期、世界の航空券販売数に大きく貢献した。

 

今後も航空需要は好調の見通し

IATA事務局長のウィリー·ウォルシュはこの結果を受け、「4月は、2023年第1四半期に引き続き、強い回復傾向が見られた。OECD諸国のほとんどで、インフレの緩和と消費者信頼感の向上、国際航空燃料油価格の下落が相まって、航空需要の好調は続き、コスト圧力は緩和するだろう」と話した。

 

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