データインバウンド
アジア太平洋地域の観光客数、2027年に8億人超えと予測。中国が最大市場に
2025.04.07
やまとごころ編集部太平洋アジア観光協会(PATA)は、アジア太平洋地域全体の観光回復傾向に関する詳細な洞察をまとめた最新レポート「アジア太平洋地域訪問者予測2025-2027」を発表した。
本レポートは、香港理工大学ホテル・ツーリズム・マネジメント学部との共同作成によるもので、39のデスティネーションについて、楽観・標準・悲観の3シナリオで将来予測を提示している。
それでは本レポートのハイライトを紹介する。
アジア太平洋の国際観光客数、2027年には8億人超えと予測
標準的シナリオでは、アジア太平洋地域への国際観光客数は2027年までに8億1370万人に達すると見込まれ、2024年の推定6億4810万人からの着実な増加が予測される。
▼2027年までのアジア太平洋地域の旅行者予測(水色:楽観的、黄色:標準的、オレンジ:悲観的)

ビザ政策や航空路線拡大が成長を後押し
ビザ手続きの簡素化、航空路線の拡大やインフラの整備といった接続性の向上が回復を加速させている。また、中国のトランジットビザ免除の拡大や、タイが提案する、カンボジア、ブルネイ、ラオス、マレーシア、ベトナムの6カ国で統一の観光ビザ制度を導入する「6カ国1目的地」観光ビザ構想などは、戦略的な政策転換がいかに観光客の流れを促進するかを示している。
アジア太平洋の国際観光、到着出国共に中国がトップと予測
インバウンド市場では、2027年には中国が1億5000万人以上を迎え、ついでアメリカ、トルコ、香港がAPAC地域の旅行者の主要なデスティネーションとなる見込みだ。一方、モンゴル、スリランカ、日本はコロナ前の訪問者数を上回り、目覚ましい回復率を示すと予測される。
▼アジア太平洋地域の旅行者の主要な訪問先(上から中国、アメリカ、トルコ、香港、タイ、単位:百万人)

一方、アジア太平洋地域へ向かうアウトバウンド、いわゆる送客市場の2025年から2027年の推移予測を見ても、中国が依然として最大であり、香港、アメリカ、韓国がそれに続くと見込まれる。また、今後の成長を牽引するのは、中産階級の拡大が続くインドや、デジタル化が進み、モバイル決済やソーシャルメディアによる旅行トレンドが活発な東南アジア諸国とのことだ。
▼アジア太平洋地域への主要送客市場(上から中国、香港、アメリカ、韓国、マカオ、カナダ、台湾、日本、イギリス、メキシコ、単位:百万人)

デジタル技術や交通インフラ、持続可能性が旅行者体験に影響
アジア太平洋地域の今後の観光動向は、経済状況、地政学的要因、テクノロジーの進化に大きく影響される。特に、デジタル技術の革新や持続可能性への取り組み、新たな交通インフラの整備は、旅行体験の変化を加速させるだろう。
このように、本レポートはアジア太平洋地域の観光業は、今後も力強い成長と回復を続けていく見通しであるとしている。
(図版出典:PATA Forecasts Strong Asia Pacific Visitor Rebound and Growth Through 2027)
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