データインバウンド
順調に回復する世界のビジネストラベル需要、夏にはレジャー旅行を上回る予測
2023.06.13
やまとごころ編集部スペインを本拠にする旅行調査会社ForwardKeysが、夏の航空券の予約データに関するレポートを発表した。それによると、7月には世界のビジネストラベルの回復がレジャートラベルを上回ることが明らかになった。3月の同レポートでは、レジャートラベルに遅れをとりながらも、ビジネストラベルも順調に回復を続けていると報じたが、すでに回復を遂げたヨーロッパ域内に加え、アジア地域での需要増加が回復を推進しているようだ。
(図版出典:ForwardKeys)
7月にはビジネストラベルがレジャーを上回る
ForwardKeysのインサイト部門長のオリビエ・ポンティ氏によると、「COVID-19の流行期間中、ビジネストラベルのフライト予約はレジャートラベルよりも回復が遅れていた。現在もその状態は続いているものの、それが今後、変わりそうな気配だ」という。
下のグラフにあるように、5月30日時点の7月の予約状況を見ると、2019年の水準に対してビジネスフライトの予約は14%減、レジャーは16%減と、ビジネストラベルの回復がレジャーの回復を上回っている。
▶︎ビジネストラベルとレジャートラベルの回復状況
(2022年1月〜2023年12月:2019年比)
ビジネストラベル=ブルー レジャートラベル=オレンジ
さらに、9月のビジネストラベル予約は2019年に比べてわずか1%減まで回復しているのに対し、レジャーは8%減と遅れていることから、秋にはその差が広がると思われる。
「夏休みの予約が直前になって急増すれば、レジャーが回復をリードする傾向が続く可能性も考えられるが、ホテルや航空券の価格を含むインフレ率の上昇から、その可能性は低いだろう」とポンティ氏は付け加えた。
最新のデータインバウンド
-
2025年4月の訪日客数、桜・イースター需要で単月過去最高を更新。400万人に迫る勢い (2025.05.22)
-
宿泊費・航空券の割安感が日本人気を後押し、2025年夏のアメリカ市場旅行トレンド調査 (2025.05.19)
-
世代で分かれる訪日行動傾向 若年層は体験や持続可能性を重視 ーDBJ・JTBF調査 (2025.05.15)
-
2025年中国人旅行トレンド 労働節に海外渡航急増、日本は安定の人気。中東関心高まる (2025.05.12)
-
サステナブルな旅、関心度は9割超。地域への配慮が新常識にー2025年ブッキング・ドットコム調査 (2025.05.08)
-
2025年2月の外国人宿泊者数1376万人。スノー需要引き続き好調。香川、福井で伸び率増 (2025.05.01)
-
訪日客が一番困ったことは? 「なし」が5割。「混雑」など新たな課題もー観光庁 (2025.04.28)
-
2025年世界の空港ランキング、首位シンガポール・チャンギ空港はじめアジア勢に高い評価 (2025.04.24)
-
2025年1-3月インバウンド消費2.27兆円 中国が最多、2期連続2兆円超え (2025.04.21)