データインバウンド
2023年4月-6月 国内旅行消費額5兆5963億円、コロナ禍以降最多。1人当たり旅行単価堅調
2023.08.21
やまとごころ編集部観光庁が8月16日に発表した「旅行・観光消費動向調査」によると、2023年4月ー6月の日本人国内旅行消費額(速報)は5兆5963億円(前年同期比では27.7%増)で、コロナ禍前の2019年同期比では6.6%減だった。そのうち、宿泊旅行消費額は4兆4197億円(2019年同期比2.9%減、前年同期比29.7%増)、日帰り旅行消費額が1兆1766億円(2019年同期比18.4%減、前年同期比21.0%増)だった。なお、消費額の伸びと比べると日本人延べ旅行者数はまだ2019年の8割程度の回復だが、1人1回当たりの旅行支出は2019年同期比で15%程度の増加となり、消費額を押し上げた。
(図・表出典:観光庁 旅行・観光消費動向調査 2023年4-6月期<速報>)
国内旅行消費額は2019年の水準まであとわずか
グラフにあるように、国内旅行消費額は例年、夏季休暇を含む第3四半期(7-9月期)が1年の中で最も消費額が多くなるが、2023年第2四半期の消費額は5兆5963億円で、昨年第3四半期(2022年7-9月)を上回り、コロナ禍以降で最も金額が大きくなった。次の四半期も期待が持てそうだ。
また、コロナ前の2019年第2四半期の国内旅行消費額と比較して93.4%まで回復しており、コロナ前の水準にあとわずかというところまで来ている。特に5月に新型コロナウイルス感染症が2類から5類に移行したことも追い風になり、単月で見ると、6月の宿泊旅行消費額は2019年同月を上回った。
1人1回当たりの宿泊旅行支出は4.2万円
2023年第2四半期の日本人国内延べ旅行者数(速報)は1億3364万人(2019年同期比18.6%減、前年同期比15.0%増)で、そのうち宿泊旅行は7282万人(2019年同期比12.9%減、前年同期比18.4%増)、日帰り旅行は6082万人(2019年同期比24.4%減、前年同期比11.3%増)だった。
また、同期間の日本人国内旅行の1人1回当たりの旅行支出(速報)は4万1875円/人(2019年同期比14.6%増、前年同期比11.0%増)で、宿泊の有無で見ると、宿泊旅行が6万692円/人(2019年同期比11.5%増、前年同期比9.5%増)、日帰り旅行が1万9345円/人(2019年同期比8.0%増、前年同期比8.7%増)だった。いずれも2019年同期比、昨年同期比と比較しても伸びているが、特に宿泊旅行で大きく伸びている。
なお、この場合の旅行支出(旅行単価)には、参加費、交通費、宿泊費、飲食費、買物代、娯楽等サービス費等が含まれている。
最新のデータインバウンド
2024年世界平和度指数、アイスランドが首位堅持、日本は17位に後退。紛争の増加とともに平和度悪化 (2024.07.16)
サステナブル・トラベルへの関心の高さと旅行者が感じる課題ーブッキング・ドットコム2024年調査 (2024.07.11)
7割の訪日客がサステナブルツーリズムを重視、台湾・タイ・インドネシアで意識高くー観光庁調査 (2024.07.09)
訪日客が一番困ったことは? 3割がごみ箱の少なさを指摘、言語の問題をあげる人が増加ー観光庁 (2024.07.08)
2023年宿泊統計調査の確定値、外国人宿泊者数2019年比1.8%増の1億1775万人。都市と地方部で差が大きく (2024.07.05)
世界で最も住みやすい都市ランキング2024 ウィーンが3年連続首位、大阪9位。都市の住宅供給不足が課題に (2024.07.04)
【宿泊統計】2024年4月外国人延べ宿泊者数 1450万人泊、2019年同月比28.5%増。石川大きく伸びる、四国も堅調 (2024.07.01)
航空業界のアカデミー賞、Skytraxベスト・エアライン賞2024発表、カタール航空が2年ぶり世界一。ANA4位、JAL6位 (2024.06.27)
2024年IMD世界競争力ランキング、シンガポールがトップに。アジア勢好調も日本は38位にランクダウン (2024.06.24)