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【宿泊統計】2023年11月の外国人延べ宿泊者数1189万人泊、大分 福岡で急増。中国ロシア除き2019年比プラス

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観光庁が発表した2023年11月の宿泊統計(第2次速報)によると、外国人延べ宿泊者数は2019年同月比で31.1%増の1189万人泊だった。また、日本人延べ宿泊者数は同1.1%増の4103万人泊となり、合計した延べ宿泊者数は同6.6%増の5292万人泊だった。

外国人延べ宿泊者数は、過去最高を記録した10月から37万人減少したものの、2カ月連続の1000万人泊越え、11月としては過去最高となった。

また、12月(第1次速報)の外国人延べ宿泊者数は、2019年同月比で32.2%増の1214万人泊、日本人延べ宿泊者数は同3.7%増の3935万人泊、合計した全体の延べ宿泊者数は同9.3%増の5149万人泊の見込みとなった。

 

2019年比で大分と福岡が好調

都道府県別の外国人延べ宿泊者数では、東京都が415万2190人泊(2019年同月比69.6%増)で1位。次いで大阪府(204万800人泊、同44.6%増)、京都府(146万6170人泊、同34.2%増)、福岡県(50万4030人泊、同71.9%増)、北海道(47万3490人泊、同14.5%増)と続いた。10月から、福岡と北海道の順位が入れ替わった。

2019年同月と比較すると、三大都市圏(※1)で42.7%の伸び、地方部で8.1%の伸びとなっており、王道の観光地を含む三大都市圏の人気がうかがえる。都道府県別では、大分県が130.2%増、次いで福岡県71.9%増、東京都69.6%増、高知県51.5%増、石川県と愛媛県が同率で50.3%増だった。

日本人も含めた全体の延べ宿泊者数(都道府県別)は東京都が854万2620人泊(2019年同月比27.6%増)で1位。以下、大阪、京都、北海道、沖縄の順だった。

 

中国とロシア以外は2019年同月比を上回る結果に

国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数は、1位が韓国(133万2960人泊)、2位が台湾(127万4080人泊)、3位が中国(112万7310人泊)、4位が米国(106万8600万人泊)、5位香港(61万7200人泊)となり、この上位5カ国・地域で全体の56.2%を占める。

2019年同月比では、シンガポールが75.8%増、オーストラリアで61.3%増、米国60.5%増と、中国とロシアを除くとおおむね回復している。韓国は308.9%増と一見突出して好調を示しているようにみえるが、韓国は2019年7月以降日韓情勢により訪日を控える動きが発生し、当時は韓国からの訪日客数が大幅に落ち込んでいたことに留意したい。

▶︎国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数(2023年11月[第2次速報])

また、観光庁が2024年1月12日に発表した主要旅行業者43社・グループの2023年11月分の旅行取扱状況速報では、総取扱額は対2019年同月比76.3%の3372億443万円となった。内訳をみると、海外旅行は同63.1%の1004億6533万円、国内旅行は同84.3%の2182億6001万円、外国人旅行(日本の旅行会社によるインバウンド向けの旅行取扱い)は同76.3%の184億7909万円だった。10月よりも海外旅行が28億円増加した一方、国内旅行は60億円減少、外国人旅行も70億円減少し、全体としては1カ月で約100億円減少する結果となった。

※1 )三大都市圏とは、「東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫」の8都府県をいう。地方部とは、三大都市圏以外の道県をいう。

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