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2025年2月の外国人宿泊者数1376万人。スノー需要引き続き好調。香川、福井で伸び率増

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観光庁が2025年2月の宿泊統計(第2次速報)を発表した。

 

2025年2月の外国人延べ宿泊者数は1376万人

それによると、外国人延べ宿泊者数は2024年同月比で19.5%増の1376万人泊だった。日本人延べ宿泊者数は同5.9%減の3417万人泊となり、合計した全体の延べ宿泊者数は同0.2%増の4793万人泊。延べ宿泊者全体に占める外国人宿泊者の割合は28.7%だった。

また、2025年3月(第1次速報)の外国人延べ宿泊者数は、前年同月比で15.9%増の1504万人泊、日本人延べ宿泊者数は同0.5%減の4193万人泊、合計した全体の延べ宿泊者数は同3.4%増の5697万人泊となる見込だ。

延べ宿泊数の推移(25年2月)

延べ宿泊者数前年同月比の推移(25年2月)

 

都道府県別の外国人宿泊数、引き続き北海道が3位で好調

都道府県別の外国人延べ宿泊者数では、東京都が428万7690人泊(2024年同月比8.9%増)で1位。次いで大阪府(190万5140人泊、同12.2%増)、北海道(174万9240人泊、同55.6%増)、京都府(103万890人泊、同19.2%増)、沖縄(61万9150人泊、同21.7%増)と続いた。

スノーシーズンによる需要の高まりを背景に、北海道は12月、1月に続いて3位にランクインしている。トップ10の中でも前年同月比の伸び率は55.6%と特に高く、好調が続いている。

都道府県別外国人延べ宿泊者数(25年2月)

▶︎都道府県別外国人延べ宿泊者数(2025年2月(第2次速報))と前年同月比

都道府県別外国人延べ宿泊者数(2025年2月)
※前年同月比は、速報値との比較。なお、岩手県、富山県、沖縄県は標準誤差率が20%を超えており留意が必要。

 

外国人宿泊数、前年比の伸び率は1月に引き続き香川がトップ

外国人延べ宿泊者数を2024年同月との伸び率でみると、香川県が93.2%増でトップ、次いで福井県92.2%増、岡山県72.8%増だった。香川県は、1月も135%と高い伸び率を記録しており、2ヶ月連続で一位となった。

2月は、1月に伸び率トップ10圏外だった福井県が2位にランクインした。福井県の外国人延べ宿泊者数は9900人となっており、島根県(4710人)、高知県(9080人)に次いで少ない数字となっている。同県ではJR西日本グループと連携し、大阪・関西万博会場と福井県を含む地域を周遊する旅行商品を造成するなど、万博を契機とした訪日客の誘致を進めており、今後の動向が注目される。

都道府県別外国人伸び率(25年2月)

三大都市圏(※1)と地方部の伸びを2024年同月比でみると、それぞれ12.9%増、31.4%増となった。

また、日本人も含めた全体の延べ宿泊者数(都道府県別)は東京都795万5280人泊(2024年同月比6.7%減)で1位。以下、大阪府、北海道、沖縄県、千葉県の順だった。トップ5の常連である京都府は2月は6位となった。

 

国籍別の宿泊者数、中国が前年同月比58.1%増でトップ

国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数は、1位が中国(289万人泊)、2位が台湾(167万8910人泊)、3位が韓国(165万9890人泊)、4位がアメリカ(91万8200人泊)、5位が香港(60万1080人泊)となり、この上位5カ国・地域で全体の66.6%を占める。

2024年同月比の伸び率を見ると、ロシアが83.7%増でトップだった。その他、スペイン(60.4%増)、中国(58.1%増)、カナダ(53.3%増)も好調。一方、2025年は、1月には伸び率がマイナスとなった国・地域はなかったが、2月には訪日客数トップ5の上位を占める台湾、韓国、香港に加え、ベトナムでマイナスを記録した。これは、2024年は2月10日からスタートした旧正月が、2025年は1月29日からとなり、訪日需要が前倒しになったことも影響の一因と考えられる。

▶︎国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数(2025年2月[第2次速報])

国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数(2025年2月)

 

旅行取扱状況、外国人旅行は前年同月比122.7%に

また、観光庁が4月11日に発表した主要旅行業者43社・グループの2月分の旅行取扱状況速報では、総取扱額は対2019年同月比78.0%の2845億1053万円となった。

内訳をみると、海外旅行は同72.4%の1107億4269万円、国内旅行は同81.4%の1602億50万円、外国人旅行(日本の旅行会社によるインバウンド向けの旅行取扱い)は同91.5%の135億6734万円だった。

1月には外国人旅行が19年比で104.1%と上回ったが、2月は海外、国内旅行、外国人旅行の全てにおいて2019年同月比で下回る結果となった。一方、2024年同月比では、海外旅行が108.2%、外国人旅行が122.7%と、いずれも前年を上回っている。

※1 )三大都市圏とは、「東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫」の8都府県を、地方部とは、三大都市圏以外の道県をいう。

出典:観光庁 宿泊旅行統計調査 2025年2月・第2次速報、3月・第1次速報

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