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JNTOフォーラムにデービッド・アトキンソン氏が登壇

2015.09.06

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出典:やまとごころ.jp

9月2日と3日、JNTO観光立国シンポジウムがホテル日航東京で開催された。会員企業とJNTOの各海外チームとの商談のほか、セミナー会場では、連日多くの参加者でにぎわった。今回は初の試みとして、一般の会員企業以外の参加者を募集して、外部のスピーカーを招聘。

基調講演では、デービッド・アトキンソン氏が登壇。
『新・観光立国論』の著者で、小西美術工藝社代表取締役社長の肩書を持つ。英国人らしいユーモアを交えた内容で、現状の日本のインバウンドがまだまだ成長の可能性が高いことを示唆した。
世界の観光大国の4条件があり、「自然」、「気候」、「文化」、「食」が重要であり、海外の観光先進国の例を引き合いに解説。
一方、ここ最近、日本が強みとしている「おもてなし」、「治安」、「公共交通機関のダイヤの正確さ」についてはさほど重要ではないと指摘。
もちろ、あればそれにこしたことないが、それを目的に日本に来る外国人はいないという。磨き上げるポイントがずれているということだろう。

世界の観光産業は競争が激しくなっているが、2014年は世界で11億3300万人が海外旅行をするなどマーケット規模は大きくなっている。しかし日本の抱える課題も多いと指摘した。
富裕層向けの高級ホテルが少ない、ビーチリゾートがない、滞在型旅行や欧州マーケットの開拓が遅れているなどビジネスチャンスを失っているのだ。
最後にアトキンソン氏は、日本の潜在需要を考えると、2030年に8200万人の訪日外客数も可能だと締めくくった。

 

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